2020-08-20 浮き輪になったとき/水百景・21 夏、海の前に立つ。 いつぞや、子どもがすがりついてきたことを想い出す。 溺れそうになったのだ。 どれほどの恐怖心を抱いていたのか、知る由もない。 わたしが浮き輪となった実感は、だいぶ後になってからだ。