深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

浮き輪になったとき/水百景・21

夏、海の前に立つ。

いつぞや、子どもがすがりついてきたことを想い出す。

溺れそうになったのだ。

どれほどの恐怖心を抱いていたのか、知る由もない。

わたしが浮き輪となった実感は、だいぶ後になってからだ。

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