気づけば、ぐるりには闇夜が迫ってきていた。
「どうしたものか」
杖は、まずの月明かりだったか。
そうして、花々の、漂っては舞う匂いもまた、道を感得させていた。
足もとは覚束なかったが、歩き続けていた。
「また秋がやってきたな」
夏とは違って、ベランダから富士が視えるようになったのである。
「感染症には気をつけていくべさ」と。
「実際にあるんだな」／月下の貧乏人・63
「また秋がやってきたな」
夏とは違って、ベランダから富士が視えるようになったのである。
「感染症には気をつけていくべさ」と。
「また秋がやってきたな」
夏とは違って、ベランダから富士が視えるようになったのである。
「感染症には気をつけていくべさ」と。
