説教は、とにかくうとましい。
自分を知らないことの表明なのだから。
そも、自分を知ることなど、できるわけもなし。
理由は、関係によって、自分は変容するからだ。
まず腹蔵なき対話、そこからなのだったが。
【不安に捕まって/今日も少しだけ】
不安。
かつてなら、食べられないことだったか。
あ、恐怖か。
いずれにせよ、今は何か?
想う。
居場所がないことではないのかと。
元総理が殺されたときより、驚いたこと。
献花で、この領土の人々が長く並んだことである。
元総理は、カルトのみならず、小指が足りない連中がいる世界にも首を突っ込んでいた。
何より、強烈な反感を持つ人々も。
だから、周囲がしっかりと護衛をしていなければ、「やばいかな」と薄々想っていた。
つまりだ。
速報を聴いたときに、さほど驚かなかったのである。
外国暮らしの長い人が、ニュースを聴いたとき、言った。
「日本人も骨があるのがいるな」
たまげたが、「そうかもな」と。
その後、容疑者の同情に値する、驚くべき過去が、知らされたのだったが。
骨があるというより、むしろ切実だったのか。
かくして、献花のための長蛇の列の映像を視たとき、 「ううむ」と。
自分の居場所など、どうでもいいような気がするものの、居場所の不在を痛感したのだった。
その後、不安に捕まってしまったのである。
どうか、今日も、ご無事で。
【追記/「とはいえなあ…」】
不安に捕まった。
が、ヘラヘラもしている。
身がもたないと、身心が知っているのだろう。
佳き日々を。