2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧
今に残っているものは売れてきたもの。 たった今、最後の1つが売れたから、店頭にはないけれど。 ないけれどある。 あるけれどない。 できれば、巧妙に売りつけようと、売られたものでなければいいのだけれど。
必要不可欠なあたたかさ。 人々が集い、発見し合って育っていく文脈を想う。 呼ぶ・呼ばれる営為なき出逢い――。 腹蔵なき暮らし、思想ではない想い、見つめ合うだけでない共有。 生きていく、生きていくのだ。
この冬の寒さを忘れないでおく。 耐え、自ら熱を生み出していくしかない。 「寒い!」と大声を上げれば少しは温まる? 謎の微笑の如き陽射しに惹かれるが、微笑の謎にもまた。 冷水で洗顔後、顔は火照っていく。
迷惑な奴と貢献する奴の2種類しかいない――。 そう言いたくもなるグルリ。 無論、距離の取り方や、作り方等で変化するのだが。 可変的な他者を陣営に繰り込めるか、どうか。 友よ、いつか路上で、また逢おう。
記録メディアの寿命が延びているという。 人の遺伝子にもいつか、完璧に組み込まれるのかしらん。 わたしは歌う、たった1回だけ。 100年に満たぬ時間をかけて。 届くか、どうかは、相変わらず分からぬまま。
今日まで生きてきた。 嘘のない関係は、嘘をつかないところから生まれていく。 今、生きている。 おしゃべりというより、対話を親しみを込めてできれば、それ以上の望みはあまりない。 明日へと生きていきたい。
盲導犬が中年女性に付き添い、信号待ちを。 外を眺めていた女の子が、窓を開ける。 拍手を音を立てずに送った。 暖かい陽射しは、ゆっくりと部屋の中へと。 女の子は玄関へ急いで走っていく、車椅子をめざして。
財布の中はスッカラカン。 それでもなお、奪われていく今春。 身ぐるみ剥がされ、後はやせ細った身ひとつだけ? が、座り込まず立っていこう、せめてスクッと。 立ち続けている姿が視界に入って来るはずだもの。
夏、全裸で歩き回れるだろうか。 仮に法律で許されていたとして。 上半身だけでもいい。 「無理だな」と弛緩した身体を見て呟く。 ここまで放っておいた、自分という他者に詫びつつ、熱い湯に浸かるばかりの冬。
「ねえ、見て、見てっ」 子どもたちは小動物を指差し、騒ぎ出す。 そうして、一段と大きな声を上げる、「早く、来てっ!」。 大人たちに呼び掛けるのだった。 自分だけでは収拾し切れず、破裂する悦びを抱えて。
紙は特に問わない。 今日も1本の線を引くのだ。 そうして、意識的であれ何となくであれ、しばし眺めてみる。 結果、さまざまなことが視えて来るのだった。 ときに、名画が名画である由縁を体感できる場合さえ。
今ここから歩き出そうとしていた。 が、自動車のみならず、自転車が煩わしい。 そこで、裏道へ裏道へと。 厳寒ではあったが、陽射しはうかがえた。 その中へ入って行けば、身心はさらにあたたまっていくばかり。
ヨーガ初体験のときのこと。 自分の身体なのに思い通りには動かせず、難儀だった。 「偉そうなことは言えないな」 呼吸そのものへと向かおうとするばかりだった。 今も試し、情けないまま、悦びに浸ってはいる。
戦に関して、「想像力を働かせよ」と語る方が。 その一方で、平和しか知らないとの位相に立つ方も。 戦争を経済闘争の一環と見るなら? 銃弾は飛び交っていないが、今ここの戦渦。 明日の消失という戦時下――。
靴ヒモは、決まって結び直す。 「歩き出すぞ」と、身心に言い聞かせるために。 暖をとらずとも、歩けば熱く、暑くなる。 そうして、1本の木の前に立つ。 瞼を閉じる静けさとともに、呼吸を整えていくのだった。
報道番組で日本を代表する経営者たちが登場。 呟く、「この程度の連中だったのか」。 気が大切との発言に、「悪夢を見ているのか」と。 善意の地獄はご免だ。 が、被害なき豊かさを台なしにする精神主義もまた。
逢う機会があれば、何をどう話すだろう。 遠慮するだろうか、笑みの1つ、浮かべ。 問題を掌握するには、1対1で正対するに限る。 そうではない道筋の危うさ。 想像しているよ、追い込まれた悪路で今日もまた。
父が怒る。 すると、「できない、できないんだよお」と、娘は激しく泣き出す。 父は、障がいのある娘に詫びる。 路上には文房具に教科書、ノートが散乱を。 そうして、涙顔で拾い始めた父の背中をさする娘――。
有史以来、問題はこうだ。 貧困に病、災害に戦争。 解決しようとして問題がさらに発生? 自覚あるなしに関係なく、狡猾で悪辣、横柄な姿勢が息苦しい。 他者の死の上に成り立つ自らの生に光明を灯したいのだが。
「落ち切れば後は生きていくしかない」 確かにと感じる一方、「後は死ぬしかないときもあるな」と。 要は誰が何故いつ、発語せざるを得なかったかなのだ。 一般化できない生き死にの問題。 実は暮らしの在り様。
光が光を貫いていく。 冬の公園で熱いお茶を飲みながら話をしよう。 馴れ合いのときも、いっそ内包し、馴れ馴れしく。 あれから何があったのか、話したいことだけを口にすればいいさ。 光は光も突き抜けていく。
四面楚歌、村八分が日常化の時代。 する側も、無意識が荒廃を。 つまりはみな、怯えていくばかりだ。 恐怖の合わせ鏡。 たった1人、たとえみっともなくても、卑怯な非国民でいられるかどうかが、試されている?
劣勢さえ快、いくつもの展望を開いていけるから――。 そうした現状ではないのが、怨めしい? 眼前の戦をもたらす人々は、いつも上にいる。 ただただ、骨のない男を目指すばかりか。 ポッキリ、折れないために。
「栄華が禍を招くことを忘れるわけにはいかない」 床に言葉を落とした彼女。 ひっそりとした場所で暮らしていた。 「しょうがないことには狙われやすものなのよ」 呟いた言葉とは裏腹に、顔には静かな笑み――。
賢くふるまうことの愚。 狡猾さが透けて見えているもの。 道徳としての解釈、羨望の闇、つまり炎、そうして隠忍という囚われ。 どれも、今はいらぬ。 安全地帯と錯覚した場所で今日もまた、塵芥が舞っているよ。
冬。 が、浮かれた祭囃子が流れてくる。 何をどうしようと考えることなく、身心は動くものだとでも? 分水嶺なる文字をあらためて書くようにもなった。 自国の責任を問わず、他国の神経を逆なでするしかないの?
目で視ていたら遅い、届かない場合もある。 理性としての頭や想いとしての心は躓き、間違えるときさえ。 まずは皮膚で感じていくのだ。 それも一番柔らかい場所で。 その、深さに到達していく表面の拡がり――。
不真面目で粘れない。 規則は守れないでもいる。 侍の如く腹はくくれず、苦境からは逃げ出したいだけ。 それでも、日本人を名乗っていい? 国家語としての国語でなく、日本語としての寝言を言っているのだもの。
このご時世だ、内と外の均衡をとってと。 が、すべては剥き出しじゃあないか。 そも、私生活はどこに? おまけに、生存に不可欠な情報は秘密とか。 やさしい気持ちに出逢えるだけで僥倖と、またしても天を睨む。
「あけましておめでとうございます」 何の変哲もない賀状が届く。 が、目を瞠ったのは、万感の想いが込められていると体感していたからだ。 寒いさむい地域からの、静かな声――。 「あらためて返事を出すかな」