深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

時代だなんて/都市サバイバル・ノート283

今の時代に遅れている? 遅れた時代なのかもよ。 むしろ、わたしたちの時代こそをと。 いや、わたしはわたしの時代を生きていくだけさ。 だからさ、大統領暗殺や3億円事件、コミューンや解放も終わっていない。

肉と風/身体から・109

人は、血が詰まり流れる肉。 と同時に、呼吸という風を吹かすこともできる。 実は、肺だけではなく、どこからか吹いてくるのではあったとしても。 血のにおいがする風。 今また、ジワリと漂ってきているのだが。

養生を/些事の日々・148

働き通しだ。 身心のバネを保つためには、きっちりと休むに限るか。 ただ、どのように? 難しくもあり、簡単でもある問いだ。 つぶれる前に死んでしまうことがないよう、少しずつ歩んでいくしかないのだったが。

不思議なこと/些事の日々・147

あれがさ、溶解したって、いつの話だっけ? 今どうなっているのか、分からないらしいよ。 人と話すことでもないのかね。 みな、何ごともなかったかのように足早に歩いていくよ。 何処へ行こうとしているのかな。

寒風から涼風へ/身体から・108

想い立ち、林の中へ。 どんどんと入って行く。 静かだ、耳鳴りしか聴こえないほどに。 そうして、二日酔いを想い出したように体感、爽やかに具合がよくない。 苦笑しつつ、切り株に座り、涼風に身を放っていく。

何につけても/平成四季派・22

桜のみならず、いろいろな花が咲き出している。 まるで花のリレーのようだ。 花が花にバトンタッチしていく季節。 四季のある日本に春が到来? むしろ、地球の物語を実感、杯へと自然に手が伸びていくのだった。

今どきの階級闘争/老道・33

日本にはかつてない層が登場を。 超高齢者層だ。 今や高齢者階級と言ってもいいのではないか。 今は生きているが、いずれ病み、死んでいく階級。 仮に他世代との闘争を招いても、長く続かない特徴を持っている。

労働だわな/暮らし・18

空腹が嫌だった。 寒さもまた。 何もかも忘れて、熟睡できないのだから。 清貧の暮らしぶりは心地よいが、為政者が勧めることではない。 土を柔らかくするために耕す喜びを、労わりつつ働く過程で体感してゆく。

老いる困難/この領土で・331

年金受給開始の年齢は上がり、額はダウン。 保険料や医療費もアップしていく。 しかも、介護サービスは低下、おまけに、さまざまな福祉はカット。 生涯現役は喜ばしいが、つまりは為政者たちの都合? 「ったく」

春のご近所に座る/平成四季派・21

桜の名所の素晴らしさ。 恍惚、とろけるようか。 が、出かけるわけでもなく、そこらを歩くだけだ。 天候に体調、何より懐具合が十分ならば、それでよし。 何より桜とふいに出喰わしたときの、甘い驚きこそをと。

張り倒されるだけ/些事の日々・146

生死の意味など、ときに単なる言葉の綾。 考えなくていいように考えていくのだ。 考えだけなら数え切れないほど浮かぶ。 むしろ、為政者をどうするかだ。 張り倒されて骨折、寝たきりで死ぬのがオチだろうが。

湯まみれ/全裸主義者として・8

労働も墓参もやめ、飛び出した。 たどり着いた場所には露天風呂。 のぼせる手前、大の字で横になれば木には小鳥。 視線が合い、何も考えることはない、考えられない。 「んじゃ」と、またしても湯に向かうだけ。

問うまでもないのに/些事の日々・145

実は打たれるわけにはいかぬ春の雨。 肩が濡れていく。 走り抜けることもできぬまま、「今のままでいいのか」と。 追い越すことばかりの身体だらけの中、乱立するビル群。 問うまでもないことを何故感じたのか。

「今ここのヴェトナム」だなんて今もなお/些事の日々・144

介護というが、戦争と言い換えてもいい。 闘争というが、介護という場合も。 「いい場所は、そうそうあるわけねえよ」と。 負の事態の定義で明け暮れるわけにはいかぬ。 そも、やけくそでつい、笑ったりもして。

ついに意味不明な輩たちへ/些事の日々・143

歴史の改ざん――。 そも、終戦ではなく、敗戦である。 他者のことはついに分からないものだろう。 が、しかし、他人を知ろうともしないのは、どうかと。 敗戦国のままで、「いいんじゃあないのか」と想いつつ。

行けるだろうか?/死を想う・13

人はいずれ死ぬ。 が、いつか不老不死も実現する? そのときの怖さは、どのようなものなのだろう。 無限と同様、微細には想像ができない。 ついに、生や死への阿鼻叫喚もよしとできる場所まで行けるか、どうか。

悪しき企業父さん/当世労働者覚書・49

会社が疲弊して消えていく。 が、問題は過程にある。 ヒソヒソ話に井戸端会議、果ては自家撞着の議論――。 要は、破産する前に、すでにして壊れているのだ。 つまり、つぶれてしまっていて、つぶれるのである。

給料日/月下の貧乏人・47

かつて、給料日の翌日から給料日前だった。 今は、給料日当日から給料日前みたいな。 このままいくと周回遅れの、給料日前日が給料日前という悲しくも寂しい状況に? つか、毎日が永遠の給料日前。 どすこいっ!

「はい」は1回で正確に/些事の日々・142

落とし物をした。 鍵が3つ付いたキーホルダーだ。 届出に警察へ行くしかなかった。 すると、刑事が少女に向かい、「2度としちゃあだめだよ」と嗜めている場面と遭遇。 「はいはい、分かりまちたのトテチテタ」

夕陽に急げ/些事の日々・141

毎日、夕焼けを眺められる人生。 豊かなのだと想う、贅沢でもあると。 ゆったりと杯を傾けながら、消えていく陽射しを眺められる日々。 相変わらずの野望である。 今日もまた、追い立てられているというわけだ。

テレビで知った?/些事の日々・140

今の技術なら国外の番組も視ることができるのに、できないのは家庭に国境線があるから。 そう、詩人が記していた。 今や、今も国内に国境線。 いつもどこかで何かが起きている。 浮き足立つが、跨げない国境線。

「ああ、そうか」/些事の日々・139

留守番電話に声が残っていた。 一聴したものの、よく聴き取れない上に、そも、覚えがない――。 「一体誰からだろうな」 先方が最後になって、偶然笑った。 そこで、懐かしさが、一挙に押し寄せてきたのである。

電車に乗り、いつも想うこと/些事の日々・138

席を譲るべき人に譲らない問題を、世代論に収斂させてどうする。 単純なことだ。 車内状況、眼前の人との関係、今の体調などをひっくるめてのことである。 超高齢社会だ。 優先席と一般席を、取り替えればいい。

若さを手放そう/老道・32

「あれっ」 自転車に乗っていたとき、反射神経の衰えを痛感。 速度のみならず、曲がり角にも要注意だなと。 ヒヤッとしたのだ。 そも、ブレーキはすぐにいかれるものさ、老犬になり走れなくなってしまうが如く。

背中を掻くもの/老道・31

通勤時、爺さんを視掛けた。 アパートの入口付近、行き交う人々を漫然と眺めるばかり。 ただただ立ち尽くしていた。 通り過ぎるとき視線が交差。 爺さんの片目がわたしを追い続けていると、背中で体感していた。

「よかったよかった」/家族と・3

両親が2人でよかったと、ふいに。 何せ、視界に入ったもの。 数が多ければ、愉しかった可能性は高いものの、もはや両親ではない? しかもだ、看取る数が多くなり、悲しみは増えるばかりか。 それとも、慣れる?

生命の悦ぶことを/天下のヨーガ野郎・4

出来るなら生命が悦ぶことを。 ただ、どうしたら出来る? まずは身心をほぐし、ゆったりと座って呼吸に意識を向ける。 結果、呼吸が深くなり、気分が穏やかで清涼ならば、まずまず。 悦び始めた証しなのである。

3年どころではないけれど/言葉・93

ああ言えば、こう言えるし、そうも言える。 嘘かも、本当かも、ただどうだろうと。 つまりは何とでも言える? そうとも言えるし、そうでもないようだし、そんなところかも。 石の上に座り、還暦はとうに越えた。

待ち遠しいのは夏休み/平成四季派・20

拝啓 春めいてきましたが、変わらず寒いですね。 春を越えて、夏こそ待ち遠しいのですが、すると秋の声も聴こえ、冬の気配さえ。 結果、春を待つしかないのかと。 ここで大過なくお過ごしをと相成り候の、敬具。

打算は盲目/当世労働者覚書・48

好き嫌い同様、損得も、実は盲目。 血走った脚たちが小走りで陣地を確保しようとしているだけだよ。 ときに全身の力を、脱力に向かわせること。 いい悪いではなく。 立っている場所を確かな安息地とするために。