深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

失われていくばかり/顔・9

命を預け合うことが、欠落してしまった。 幾度でも言おう、どの顔にも失業の影が射していると。 明るい未来を手中におさめている、あの青年にしてもだ。 言い掛かり? そうかも知れないが、言い切れるだろうか。

力?/この領土で・411

自力でも他力でもいいのではないか。 まずは存在の悲しさを知ることだ。 そうして、互いに敬う。 「それだけでいい」と感じるときが増えた。 そも、自力、他力がうまい具合に作用し合うことを願うばかりなのだ。

春風のさわやかさ/友へ・7

春風駘蕩という言葉と再会した。 暑い日々を待つ頃合いなのに。 食道楽ではないものの、稀に帰路に一献、舌鼓を打つ。 酒仙李白には遠くおよばないが、いいではないか。 友との歓談は春風を呼び覚ますのだった。

はりがなくても/彼・64

「ときめきが必要なんだよ」と彼。 「生きていく上での、はりが大切」というのだ。 「ときめきにときめくこともないな」と応じた。 「何もなくて生きられればいいし、これで何とか居場所は作っているんだぜ」と。

何が何やら/言葉・110

目をそらすためならニュースの1つもこしらえるのが為政者。 昔なら新聞の1面に載っただろう事態が次々に勃発。 でっち上げを含めニュースだらけ? 裏読みせざるを得ない今。 いや、言葉が生まれたときからか。

友と友に/合掌・60

めそめそするんじゃあない。 哀しみや感傷は捨てられないけれども。 そうさ、冗談にもほどがあるよな、まったく。 勝手にあいつだけが出ていくなんて、タチが悪いよな。 お前やおれが「逝ってもよかったのに。

雨を視たかいだって?/平成四季派・29

自転車で徘徊中に、大雨に打たれた。 ビショビショになったが、冬ではない上に天気雨。 しかも、今夏64歳、「何を今さらだよなあ」。 どうやら虹も出たようだ。 やけくそという自浄作用はもう、長く続いている。

せめて、じっくりと/老道・60

金はない、将来もない、しかも子どもはまだ、養育中だ。 おまけに体力も激減。 結果、調子のいい連中は、視界に入れたくない現状である。 とにかく時間もない。 目の前の酒、1杯の酒をじっくり味わう暮らしだ。

存在が差別/この領土で・410

放っておくとどうなるか。 差別を助長させるばかりではない。 差別そのものとなり、区別にさえ結びつく。 老いて分かったことは少ないが、日々の辛さがひどく辛いとは知った。 吐き出すにも吐き出す場所がない。

大切なこと/身体から・129

重要なこととは何か? 要は大事にされているか、どうかではないのかと。 善意の嘘や悪意の真ということさえ頓着しない、咄嗟に手が伸びる身体。 晴天が気持ちがいいばかりとは限らない。 が、晴天は晴天だろう。

強いられる隣組/この領土で・409

憲法に守られている感覚。 このご時世だもの、余計にね。 無論、人が人を守るのではあるが、そう、記したくもなるではないか。 市井の暮らしを責めたくはない、いつまでも。 今や、今もテロを受け入れる状況だ。

嫌だよな/この領土で・408

大量殺人犯より人を殺していい場合が。 戦争だ。 今はどうなのか、実際のところ。 国全体が心的外傷後ストレス障がいに? 死ねば兵士をやめられる、つまり死なない限り兵士のままということなのだが、嫌だよな。

夏を歩く/平成四季派・28

傷つけたわけではない。 が、突然、心の底にある気持ちに気づくときが。 「そうか、おれはもっともっと、望んでいたんだ」 5月の匂いを嗅ぎながら雨の中を歩いていた。 靴の中はビショビショだったが、晴々と。

5月の雨上がりに/身体から・128

都市部を歩いていたときのことだ。 鼻をつく、においが漂ってきたのだった。 ジャングルの気配がしてきたのである。 周囲には数本の樹木。 ステップは踏まなかったものの、「5月だな」と身心は踊り始めていた。

グローバルだらけ/身体から・127

気象もデジタル化。 事実、暑いか寒いかの2つしかないかのよう。 資本主義の次のグローバル化を象徴? 貧困とテロは混在しているのだが。 貨幣化はすでに長く身心におよび、誰もが失業者の横顔を内包している。

簡素で美しい安定/暮らし・27

いつからだろう、簡素で美しいことに惹かれるようになったのは。 安定を求めるようにもなった。 ひっそりとした存在はすこぶるいいなと。 パッとしない? いいんじゃあないのか、なかなかできることじゃあない。

不買者として/都市サバイバル・ノート294

もはや年が取れない。 いや、幼いまま、成長できないのだった。 資本制が、たえず消費の前線に立たせようとすることも誘因だろう。 なまじ成長などしようものなら、消費の罠に気づいてしまう。 今日は買わない。

たまには性のこと/身体から・126

望みの性とは何か。 正体を失うこと、つまり生きている死? 「個体という実は普遍」という物言いは認める、動詞であるならば。 動詞は絶えず死を繰り込んでいく。 そうして、性という生を十全たらしめていくのさ。

手渡しされたい/情報前線時代・23

本の拡散は、ぶつからない? 本という媒介のよさだろうか。 が、大量生産は、どこかそぐわない。 そも、エコ・ビジネスは形容矛盾、いや、あり得ない。 手渡しされたがっているものにこそ、食指は動くのだった。

雲は見過ごしたくない/情報前線時代・22

電車で座ることができた。 目の前には小さな画面に向かう人々。 魂とは言わないが、身心とは言いたい。 身心が収奪されていくばかりではないのかと。 車窓の外には、その日だけの晴天が広がり、雲が流れていく。

明暗/些事の日々・229

1日のうちで印象的なシーンはいくつも。 例えば朝陽が昇るとき、夕陽が落ちるとき。 慌ただしい日々に味わうこともできない? 就寝時、電気を消す際、現出する闇があるさ。 目覚めたとき点けた電灯の明るさも。

一生もの/月下の貧乏人・50

一生ものという言葉がある。 実は一生ことでもある一生もの。 忽然と気づく、仕事探し、これだと。 安穏と隠居はできない状況なのだった。 自ら創出しろと言われても、才覚はなし、日々職探しの心境とも言える。

骨が折れる/老道・59

老いれば小さくなってしまう。 要は縮んでしまうのだった。 曲がったり、歪んだり、壊れたりも。 栄養失調も現出して、まったく骨が折れるのだった。 実際に骨が折れやすくなるのだから、困ったものなのである。

苦/老道・58

昨今一番の悩みとは? 争いへの過程や健康診断の結果など、あれこれ。 が、今朝の便秘が問題なのだった。 食生活の乱れもあるが、基本は生活リズムが崩れる誘因、ストレスかと。 まだ大病ではないはずなのだが。

この上なき教育/老道・57

困ったまま、老いて、くたばっていくのだろう。 両親を看取ったが、何よりの贈り物だった。 死ぬ過程を開示、死への想いが変わった。 死への過程を率直に見せられたらなと。 教育として、これ以上のものはない?

値上げまみれ/この領土で・407

郵便はがきが52円から10円上がると聴いた。 連中はぼけをかまし、何でも年金さえ博打に使われたとか。 国は売られていくばかり? 今後も忖度で上納、ますます重く淀む。 暮らしている場所はもう粉飾の対象。

耕す/地上物語・10

市民農園で畑を。 趣味と実益を兼ねているとはこのことかと、あらためて気づく。 土を訪ね、土に尋ね、やわらかく掘り続けていく。 すると、どうだ、凍えていた血液が温まる。 ときに姿勢を正し、背を伸ばす快。

今日を生きる・生きよう/些事の日々・228

一部の連中だけが呑気を満喫できるご時勢だ。 ふと、『今日を生きる』という映画、『今日を生きよう』という唄を想い出す。 が、今や、いや今も、今日を生きるのに精一杯。 居直っていくばかり? そうさなあ…。

中卒/老道・56

中学を卒業したばかりの子どもたちを働かせていた時代。 「随分と荒っぽかったな…」 いや、もっと過酷な時代もあったし、今も続く。 食べなければ生きてはいけない。 当然だが、大人たちとまったく同じである。

64歳にも明日はない/老道・55

今夏64歳になるが、老後を考えることはできない。 昔でいえば老後の年齢なのだが。 いや、死んでいて不思議ではない? もはや、のんびりした老後はない。 そも、この国より、死のほうがやさしいときさえある。