深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

心は何処に?/身体から・99

「心は脳だけではない」との言に、「そりゃあそうだ」。 遺伝子なるネットワーク型互助組合。 目の心、耳の心、鼻の心、口の心、皮膚の心。 みな、穴だが、穴は存在しないことで存在を。 思わず、「愉快だぜ」。

無神論者にも信仰の対象が/親と子・2

家はなくとも扉があるといい。 その扉は、あくまでも外へ向かって開かれているといいのだが。 ときに泣きたくなるほどの美しい小さな自然が視界に入る。 その香しさはもはや信仰の対象の如し? いや、親なのだ。

指を折った/学ぶ・1

指を折って、数えることを学んだ記憶はない。 が、今もするときが。 すべてを教えたり、学んだりすることはできない。 が、生を実感することは可能だ。 大笑しながら死んだ者との出逢いは、ないままではあるが。

視えない命/マザーネイチャー・14

目には視えない大切な事物。 数え切れないほどだ。 例えば見返りを拒否する、ねじれた真心が頼もしいときも。 そも、命にしろ視えては来ない場合が多い。 汗を拭い、命を実感しつつ、「命とは?」と問うていた。

カーテンと戯れた日々/遊び・16

経済の、それも算数レベルの歯車となる日々。 カーテンに隠れる愉しさを想い出していた。 発見される悦びの擬似体験? 布1枚と戯れつつ、陽射しを受け止める快も堪能していたのだ。 命がけで笑うこともないよ。

夢見るロック人形/平成四季派・13

人にとって大切なことは、いつか届くだろう。 暗がりで生息している人々、いや、わたしにも。 そうした確信に近い想いが湧いてくる。 晴れた空に適温、心地よき風。 呼吸がスムーズにできる日を夢見ているのだ。

待ち合わせ時間が…/些事の日々・114

祈る。 時間が迫り、電車が定刻通りに到着することは、もはや祈りの対象だった。 案の定、遅れ始めていたのは、今日もまた、人心事故ゆえ? 電車を無事に降りて走り出す。 嗅ぎたくない臭いは、増え続けていく。

サクリファイス2015/暮らし・14

善き人は少なくない。 が、お金はなくても、身銭を切る者は? 微小な加害に自覚的で、見て見ぬふりができない者は? 根源の犠牲を緩和しようと、手を動かす者は? 関係の内外で善き人が罪を重ねていく日々――。

「あっ、危ない!」/都市サバイバル・ノート272

高齢者が息を、言葉を、声を呑み込む。 事故、いや、事件には至らぬ寂寥の救い。 詫びず、悪びれず、自転車は逃げ去る。 犯罪者の無視には囲い込む視線の束を? いいや、隠れた無意識の悪意とのサバイバル戦だ。

今日も悪が悪のまま/些事の日々・113

視続けてきたこと。 受容し続ける心持ちを、ときに失い、悪が悪のままの日々。 すべてをいい経験には転化できない。 怒りさえ奪われるときも。 忘れられないが、忘れている場合もあり、ふと和らぐことさえある。

別離/親と子・1

親離れ・子離れが大切だという。 実際のところはどうなのか、理解できないでいる。 そも、離れるつもりなど、ないのだ。 自立・自律の重要性なのだろう。 が、離れなくともできるし、事実、離れようもないのだ。

旅先で/言葉・88

何を言ったかも大切だが、どう話したかという点が気になる。 語り続けるより、何に興味を示していくのかにも。 耳を、預けること。 話し合うより、確かな言葉が伝わるときがあるのだ。 絶景の中にいたとしても。

一歩いっぽ/彼・30

もう慣れただろうか、追い抜かれることに。 25歳のきみは杖をつき、歩いて行く。 一歩いっぽ踏み締めつつ。 以前と街の感じ方が違うという。 教えて欲しい、今、視たものを、視えるものを、視えて来るものを。

珍しくお茶を/彼・29

どうにかこうにか運ぶ重い荷物。 彼は決して止めない。 理由は簡単である。 重い荷物を置いてしまうことこそ、実は重い荷物になると知っているからだ。 「自分のことさ、あきらめちゃいないよ」と言うのである。

雨の日に/野の花チャイルド・33

硝煙の臭いが漂う食卓にいたくない。 陽気なのではなく、単に明るいだけの街にもいたくないのだ。 紫陽花の傍らを通り過ぎるだけ? それでも、一瞬で網膜に焼き付けていく。 降る雨が黒いかどうかも分からずに。

瞑想という業/身体から・98

瞑想とはどういう事態? 何ごともない、ないことさえない流れのこと。 空虚と言えば空虚な矛盾の合一、愉悦への一里塚。 言葉にすると妙、言葉が消えた言葉の世界をも内包しているのだ。 閉ざして開かれる営為。

感じないほど、ちょうどいい按配の日に/呼吸・52

雨で多少肌寒かった日に思った。 「過ごしやすいな」 暑いときの涼風や、寒いときの陽だまりもいいだろう。 が、薄着でも過ごしやすい気候のほうが、楽だ。 ストレスが1つ減った分だけ、息がしやすいのである。

シワシワの夢/老道・18

まごうことなき老いが内側から。 腹筋力の衰えだけではない。 身心のバネがのびきったと体感する日々だ。 内臓の老いが夢もまた、萎びさせていく? 外側の小さな自然に包まれ、陶然とすることはできたとしても。

善き人を読む/言葉・87

作品と作者は別。 が、もはや善き人の言葉しか読みたくはない。 性格が基準? そうした不確かなことではなく、絶望の質・量のことを言いたいのだ。 あきらめず、闇を正確に見据える人の言葉を読みたいのである。

まず、味わう/情報前線時代・5

生きている間に接したいものを読み切れない、聴き切れない。 焦りはないが、残念なことだ。 しかも、今日も増えた浴びたい言葉の数々。 つまり、見切ることができていない? 前のめりは否定せずに、味わうのだ。

「ほぐさなくっちゃあな」/身体から・97

息苦しいな。 勝手に脳髄が呟き出し、抑圧された身体に気づく。 身体化された抑圧が自分となり、約束のため歩いていることにも。 陽射しが強くなってきていた。 せめて身体をほぐしてから、目を閉じてみようか。

顔を撮る/些事の日々・112

特に視たいわけではない。 が、一生に1度、自分の顔を己の眼球で視てみたい。 机の上には、鞄から取り出したカメラ。 「愛用のカメラで愛用のカメラを撮ることと同様、無理な相談か」 レンズと眼球は求め合う。

反芻する全身/小道へ・4

小道を歩くことが好きだ。 道のりが、概ね、短いので残念だ。 だから、束の間、味わうのだ、愉しさを瞬時に思い出しつつ。 止まるも進むも、勝手気まま。 小道を歩くことが、やはりどうしようもなく好きなのだ。

今日のニュース/この領土で・285

ニュースは伝えるだろう。 「行楽日和です。事故には気をつけましょう」 犯罪最新情報や猟奇事件簿、何よりたった今、発生した戦争の原因は? 箸を休め、窓を開ける。 何のことはない、今日もまた働くしかない。

バード/唄・51

音が疾走し始めれば失踪さえ辞さない勢いだ。 バードが泣く? 芸ではない唄が走り、跳び、薬物混じりの血がほとばしっていく。 技巧など、とうに、遥か彼方へと行ってしまった。 笑っちゃうよな、素晴らしくて。

ないない/平成問わず語り・15

猿の脳を食べたことはない。 オーロラを視たこともないし、万里の長城へ行ったこともない。 古文書を読み解いたこともなければ、楽園にいたこともない。 が、その存在は知っている。 一緒くたにして暮らしつつ。

夕陽ではなく/この領土で・284

誰にでも、何処にでもミスはある、発生する。 だからこそ、事前に解決法をきめ細かく練り込んでおくのである。 それさえ忘れたのなら? 事後、具体的な改善策で、対応していくしかない。 朝陽を迎えるためにも。

3月12日/この領土で・283

どうにか座ることができた。 が、1度座ってしまうと、立ち上がるのが難儀になるものである。 立ち続けることもまた。 いつのころからだろう。 記憶は朧だし、記録もとっていないが、3月12日以降一段と――。

人相/顔・6

「断言するな」と想ってきた。 「言い切れるわけがない」と言い切って来た? が、現首相は戦犯の道を歩むとは断言したい。 言い切らざるを得ない、断言するべきだ。 ごらん、あのチョビ髭を剃った嘘つきの顔を。

夕陽の効用/この領土で・282

傷を負う。 放っておくとどうなるか。 痛みが少なければ、しばし眺めていたいときも。 無論、見詰めてばかりはいられないのだった。 が、夕陽が差し込めば、傷口さえ、麗しくも、美しく輝かせるときがあるのだ。