深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

娘の初恋、もしくは恋する小生/ついに娘ネタ・7

「これ、なんてよむの?」と娘。 「こい、だな」 「ふうん。なに、それ?」 「乞うこと、ま、お願いしますってことかな」 「じゃっ、おとうさん、まいにちだね」 かくして娘に肩叩きの恋。

「あっ」/言葉・16

「あっ!」 そう気付く前と後とでは、別の世界。 そうして、言葉が、言葉で、言葉を立ち上げてゆく。

あられもなく

四季もさることながら、 たった1日の中に、 明るい朝から暗い夜まであるとは、 まったくたいしたもんだ、見事なもんだ。 日々感服です。

あらま

大酒を呑み、記憶を失う。 「それって気絶しているんだよ」 そう専門家に諭された。 不謹慎ながら大笑いを。 気絶する機会が続き、嬉しい大弱り…。 アホか。 そんなところです。

春が来た/希望の弁証法・4

いい方向へとは変わらない? だから何度でも何度でも何度でも、 現在に走り書き。 見えない場所に暮らすのだとしても。 「だからこそ」と再び呟く桜の木の下、 穏やかな爆裂日和。 ついに春!

上を向いた「バッカみたい」/ワンダフル・ワールド2

すったもんだのすっとこどっこい、 すっからかんのお調子者。 ただ今現在、日差しが嬉しくて嬉しくて、 涙というより、涎が出そうみたいな。 眉間は開かれ、口ポッカ〜ン。

まるで自分の如く

私という宿痾。 元気の証左なら嬉しいな。

タンメン定食乱れ喰い

家族のいない独りの夕食は餌のよう。 もちろん、いっこうに構いはしない。 いや、むしろ獣になれる分、 うわあっ、 楽しみなときもあるのだった。

休日、通りがかりに

暖かい日差しに布団を干す家。 奥から、子どもの、「もっと寝てたいよお〜っ」の声。 穏やかに破裂し、こだまする春の光。

春の出会い/都市サバイバル・ノート58

病院の廊下を入院中の脚細き中年女性が懸命に歩いていた。 一服つけに私が座す長椅子の横へ。 問わず語りで、「今、できることをしなきゃ」と。 続けて、「助からなくともね」。 窓の外の桜に気づいたのは後刻。

再び、閑話休題

現代文明が、 消えてしまった古代文明のごとく感じられる朝に、 熱いお茶を飲んでいる。

閑話休題

本に書かれた文章を読み、その気になり、その後、「ああ、見当違いだったな」と気づかされたことが、幾度もある。 若いなりに重要な事柄だったので、今でも思い出す。 ただ、それだけの間抜けな話なのだけれども。

たった今朝のこと/都市サバイバル・ノート57

まだ人けのない、鳥や植物の時間帯の原っぱ。 湯を沸かし、コーヒーを飲み始めた。 ヘッドフォンからはジミ・ヘンドリックス。 ドスのきいた優しさよ。 たじろぎながらも浮かれ、朝日を浴びようと顔を上げた。

ただ現在へ/都市サバイバル・ノート56

もう、家に帰りたい。 明日に残るものを作りたいだなんて、野卑なこと。 今はもう、家に帰りたいだけ。 限りある地球が家ならば、からっぽのまま、ただ現在へ。 そう、今はもう、家に帰りたいだけなんだ。

春が

家路にもふと、家のあたたかさ。

友へ・1/都市サバイバル・ノート55

子どもがじゃれついてくるとき、私もまた、滲んでいる。 気付く、図星の言葉だけでは展望を切り開けないときもあると。 揺れ続ける不確かな場所でも落ち合おう。 な、そうしよう。

ハードボイルドな/都市サバイバル・ノート54

鋭く硬い乾いた男の奥底に潜む沼地。 ダチに本当も嘘もない、ダチはダチだ。 接続句を使う必要もなく、語り掛けた。 「もうゆるんでいいんじゃあないか」 そうして、「蓮の花は沼地で咲くんだぜ」と。

杖をついて/身体から・38

暮らせるだけの小銭、 周囲にそこそこの自然、 そうして食卓を囲む家族。 持病はあれど、とりあえずの元気。 それ以上、望まない。 そも、贅沢の部類か。 歩くことができれば十二分、歩ける喜びだけで。

何もない

中高年の切実な問題は、お金に健康、生きがいという。 確かに。 が、どれも皆、人様に言えるほどのものはなし。 「知ったことか」気分で、「持ってけ、泥棒」の日々。 ああっ、クッキリとスッキリ。

ちと苦しいが、霧隠才能

才能? 世迷い言さ。 どんな下心があるのやら、何の魂胆だか。 それが評価基準だなんて、知恵とは言えない。 関係性からの突出ではなく、関係性そのものへ開かれていけることを 願っているよ、祈るばかりだよ。

転戦/身体から・37

あの頃はよかった? ОK。お互い、知れた持ち時間、帰る場所があるだけマシ。 ただ、空気を含め思い出せなくてさ。だから生きてこられたわけでもないが。 何より身体が変わったぜ。 昼前だが、もう1杯いくか?

ただいま、娘7歳、オヤジ56歳/身体から・36

両親を始め、友人知己の死に際に立ちあい、知った。 死は決して怖いものではないと。 爾来、子どもに贈るプレゼントに、私の死の過程を見せることが加わった。 春の雪の日、そこが基点の親子関係の創出をと願う。

文字もじ

中年男性作家の書いた通俗恋愛小説を、 手書き文字で読んだら大笑いか。 暮らしは、活字でなく、 手書き文字でいきたいのだけれども。

酔いどれボート/身体から・35

肉でできた小舟に乗り続け半世紀以上。 難破したり、酔ったりせぬよう、補修しつつも、 どう漕ぎ続けていくのか、手を焼くときも。 曇天多き日々に日差しを待ちわびながら、 錨をおろし、束の間、ゆらりゆらゆら。

そうだ、京都へも行こう/身体から・34

転ばぬためにも身体は鍛えたほうがいい。 ただ、肝心の五臓六腑や感覚器、体内空間などは鍛錬だけではどうにもならぬ領域だ。 戦禍を思えば鍛えないほうがいいこともある。 そうだ、共闘でいこう、身・心・脳の。

2010(平成22)年春、子どもたちと

すべてが存在する原っぱ。 そうして、ついにやって来て欲しい夢を食む子どもたち。 光、そう光だ。眩しくはない、懐かしい光。 闇さえ消す非情な現実を炙り出すだろう。 へへっ、生きていくさ、まだ。まだまだ。

メタボ・ファシズム4

ちょいメタボのほうが長生きするそうな。 克服して短命なら、何をかをいわんや、瀬戸わんや。 落語『頭山』じゃないが、頭にできた池に身投げするみたいな、何が何やら。 あたしゃ、おのつくビール、お代わりね。

桃色エレジー

悲話もまた、 微苦笑を交え、 大切なエピソードとして、 伝えられる日がやって来た。

線上の微笑み

ふと呟かれた言葉。 「決め付けないように、断言しないように暮らしてきたよ。 姿勢で語ることが少しはできやしないかと思ってさ」 そう言い切ろうとした友の目尻に、 穏やか、かつ柔らかく流れる皺の川。

春の歌声

街に他愛ないラブソングが流れていた。 疲れてもいないのに胸締め付けられる思いに。 春の歌声は柔らかい鍼。 耳という経穴に躍りこみ、全身に心地よさを与える。 緩めば、穴蔵から這い出す契機と感じ入る初春。