2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧
「あんた、自分が死んだ程度で驚くなぐらい、お言いなさいな」 「てやんでえ、お袋やられたぐらいでジタバタすんな、これ、どうでえ」 「馬鹿お言いでないよ」 「なら、ボチボチ、ひと雨浴びて、土でも喰らうとすっか」
私もまた、 うぬぼれるようでありますが、 生まれてからこの方、 1度だって、 清く正しく、 論理的で合理的、 しかも前向きな欲情とは 縁がなかったのです。
お馬鹿さんったら、何かを言ったつもりになっちゃって/そも、詩と箴言は違うんだ、これがさ/だからさ前向きの前ってどこよ/自由とおとなしさは比例してゆく/ああ、ヤマザキ、好奇心の正体・暴力こそを撃て!/
夜の原っぱ、 図鑑を片手に、 星座を教え合う、 子どもたちの間にこそ見えた、 互いを結びつけている、 いくつもの、 光るライン。
前みたいにさ、 夜の散歩をしようか。 手ぶらで。 月を公園で眺めるんだ。 臆病な娘は、 「夜の上映会だよ」 そう言って連れ出そう。 遠くの山に流れる川の音だって、 きっと聴こえるはずさ。 連れ合って もうどれくらいかな?
産みの子より育ての子/世代間闘争が見えにくくなった歳月よ/自然に助っ人はいない/譲歩しておき妥協していないとでも?/美男美女という方法/明日だなんて気の病さ/自由の敵に自由を認める?/我も父を産めり/
花呼吸/線路は続くよ、崖っぷちまでも/政治の善意化? あり得ないさ。善意の政治化さえ困難なご時勢、今も此処からさ/解放から自由になり自由からも解放されるんだ/壁がない壁/署名より無名という状況こそを/
青年の視線の先にあるものへ、 私も目をやる。 思わず声をかけた。 「美しいなあ」 彼は答える。 「とても」 まるで共有物のような返答。 曇天の下、 長旅から帰還した彼の最後の仕事は、 オートバイを磨き上げることだった。
狭い住居では、 求め合うことなく、 すでに触れ合っている。
純粋の不潔さ・純情の不埒さ/虚弱体は未来を切り開く/いつだって、どこでだってアタシ/加害者=被害者のクリシェを超えよ/静寂が音になる瞬間/先端にいようとする愚/強い者になびいて当然さ/お前という媚薬/
ダチを悼む夜半、 不意に聴こえし言葉は、 「存分に楽しめ、ただ浮かれるなよ」。 ぐるりを嗅ぎ、天を見やる。
米と来れば醤油?/不自由な論理、論理の不自由/開かれた多人数との間接文通=本ネットワーク/終わった、始まらないことが/床を掃くことは楽しいな/盗作の創造性/今や野原でやろうぜ/推進を推進す/サスケよ/
小さき者たちが囲む 食卓という大いなる秘境。
現実は夢想の別称さ/陽を指しているとき賢者が見るのは指先の爪の垢だ/何も言いたくないが、言葉が吹き出てくる/人類は自由か不自由かではない。今や馬鹿か大馬鹿かだ/括弧が閉じられっぱなしだっ!/ほどけろよ
金品を盗んだり、 人殺しをするほどには、 現世に未練なし。
お前から吹いてくる甘い潮風/ここは通さぬという道の切り開き方/俺たちには窮状を救おうとするジュリーが/赤の他人、黒のダチとの三位一体化/政治の欠如は欠如を政治化しないことによる/権力こそ想像力の温床/
雨の朝、 てるてる坊主の場所だけは、 輝く。
じっくり惚れよう/今なお敵は内部にも/問題は状況がないことではない。状況を作り出せないことだ/私もまた楽しんでいる/葬式仏教はもうたくさんだ/かつてロックは集会だった/愛は愛、恋は恋。で、何か問題が?
皺という山脈、 つむじという密林、 指紋という渦潮──。 かくして反転、 急務は、 地球のわきの下を探し出し、 くすぐってしまうこと。
今や、 どれほど素晴らしい映画やコンサートよりも、 ダチとの飲酒。 束の間、 ただ一緒にいられるだけでいいんだ。
現在の代行業務でしかない すべての職業が、 雲散霧消した世界を 想像するところから始まる、 私の『イマジン』。
どこからともなく聴こえてきた、 GからEmへと ゆっくり落ちていくコード進行に、 今も胸騒ぎを覚えし、 初秋の路地。
切る、刺す、叩く──。 料理とは、 ありとあらゆる残虐な行為の 総称のことである。
地下鉄の線路上を、 うす汚いネズミが 小気味いいほどに、 走り回って、 あっけなく消えた。 あいつこそ、 東京と呼ばれる 千葉に生息するネズミたちの 還るべき姿。
暗闇という時間の別荘地帯で、 古代人の沈黙と語り合う。
私が見た、 運転免許証の顔写真はすべて、 訳ありか、 犯罪者の面構えで 写っていた。
愛は、 クライマックスの持続、 もしくはアンチ・クライマックスの瞬間。 私は壊れ、 終息し、 明け渡していくだろう。 この場所、 譲ろうじゃあないか。 花と嵐、 そうして、 あのさようなら。
無限や永遠、宇宙という 人知を超えた、 わけの分からないことには、 とんとご無沙汰。 膝の上で、 5億年前から遊ぶ雀を 撫でているだけで十分な夕餉に、 弥勒菩薩、 まだ登場しないのかと、 呑みほすものありき。
全貌を理解する? そんな小馬鹿にしたことなど、 できないさ。
軽薄に老いていく日々だが、 もう殺されたりしないのだろうか、 殺したりしないですむのだろうか。