2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧
失われた本を買う時の物語を求めて/思想はいらぬ。時代状況への反射力さえあれば/髪のみならず味付けまで薄いだなんて/一服のタイミングが大切/貧乏で暇までないとは…/とんがった靴の中の足先が気になるぞっ/
あえて腰を低くする、実は傲慢さよ。 低い場所にいれば、見上げてばかり。 首が凝っちゃってさ。 たまにゃあ、見下してみたいものだが、 どうすればいいか、とんと忘れちまった。
気のきいた食堂内を、舗道から眺めた。 「あっ、あそこにも、そこにも、獣、けもの」 目の前のガラスには、空腹の親子のケモノが映っていた。
小指を立てた思い出/掘り下げても堂々巡りが論理の常。外へ、ただ外へ/いくつまで思春期やってんだか。いっそ衰弱体/厚化粧に隠された少女と出会えない器量なし/皆が皆、個癖の天才/夜、ニンニクをすり続ける/
人もまた、誘蛾燈に集まるもの。
昔より犯罪件数が減った? なくなったわけではないさ。 ただ、異常な犯罪が増えている? 普通の犯罪があるのかね。 合法的犯罪も我が物顔、見えにくい間接的犯罪も次々に。 ──後は脳元気、これである。
海の底、もしくは空の上の耳鳴りのような静寂。 私は私の代表にしかなれない、私という個体の代表にしか。 私は私の代表にはなれない、私という他者の代表には。 暗い解放感と、明るい桎梏。
少しだけ遅く玄関を出た。 7階にいた私に届く地上の母子たちの笑い声。 空へ向かい放たれていく晴朗な声は、 途中通過で私の身体を突き抜けていく。 「やっぱ愛だぜ。 執着、つまりは囚われの別名だとしても」
たえず全力を尽くそうとする者は、いつ折れるか分からぬ不安をグルリに与えるもの。 逃げ隠れしつつ、少しでも余裕を。 知らずに呼吸が整い、背筋がグイと伸びていることもあるだろう。
「おめでとう」の言葉が飛び交いつつ、別れが待つ卒園式。小さな胸たちに刻印された晴れやかな涙の声よ。あれからひと月。今や、子どもたちの目には新緑の木々が飛び込む。おお、口元では覚えたての唄が弾けている。
状況だよ、おっかさん/娘のお出かけ用革靴の愛しき圧迫感/掘り下げる? 問題は関係性だよ/つまみ食いを満喫できる酒のツマミ/「俺も勘違いしている」と踏んでいる/平和憲法を武器に? 何だあ、それって!/
よき休日を。 大きなお世話? あはは。 それでも願っているよ。 生き延びてくれと。
仮にどんなに暇だったとしても、 外へ伸びていかない単なる否定や、 すかしただけの世間知、 音のしない放屁としての偉そうな言説に、 かまけている暇なんぞありゃあしない。
抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめても抱きしめきれない。抱きしめたい。
口が虚ろな嘘/野菜ジュースを飲んでいれば間違いない/エリートスポーツマンの脚にも虫/衣食足り過ぎて礼節を知らず/飾らない美/負けても負け犬根性だけはね/現実派の理想と理想派の現実、どっちも関係ないさ/
人は、 欠点のない人を好きにはならない、 実はなれない。 何故か。 欠点のない人など、いないからだ。 人間関係がある限り。
やさしくなろうとする以外、 やろうとすることは、 それほど多くはない。
永遠について知るため、 産まれ、死んでいく私たち。
否定できない思想はない。言葉で編み出される限り/若者批判より同世代を何とかさ/無知となじる恥知らずな無知/リズム・メロディー・ハーモニーが解体されたフリーミュージックという唄/落ち着いた色気だって?/
仕事場にたどり着き、腰を下ろす。喉は渇いていないが、ペットボトルの水を口に含む。疲れが簡単に抜けない。そうして、私同様、あなたも静かに発狂していく。起源は、無料だった水に値札がぶら下がったときにある。
家族2人だけでいるときのこと。 娘は男言葉で、「テレビってさ、男が女になった人は出るのに、その逆って見ないよな」とか言いながら、 ズボンをはいて、お出かけの準備。
家庭に仕事を持ち帰っても、 仕事のやり方は持ち込まない。
「お父さん、あのオジサン、変な半袖、着ているよ」「あっ、言うな言うな」なる言葉を呑み込み、娘に言う。「あの龍も一緒に年を取るんだよ」「そっか、だから萎びているんだね」。銭湯の脱衣場で、別の汗がタラリ。
帰るべき場所を持たぬ者にとって、 香ばしくも懐かしき記憶こそ故郷。
産まれる前の無限の時間と、 死後の無限の時間に、 サンドイッチされた有限の時間の中で、 あなたも、私も、 無限分の1として、呼吸をしている。
タモリ・たけし・さんまってテレビで何しているのかな/単なる言い訳を主張にすり替える卑しさ/分からないままでいいさ/強制収容所では生活習慣を守った人こそ生き延びた/魂への空爆としてのCM/歯茎、磨けよ/
靴の中に入ってしまった、 老眼には見えにくい単なる小石でさえ、 歩きにくくさせられるもの。 性格や時代、ヴィジョンなどに、 一切関係なく。
すべてを脱ぎ捨てられたと思ったとき、 実は自分の目さえもくらまし、 隠してしまったものがあったのではないか。 春が来た。 またしても、脱ぎ捨てる。 身に着けるためにも。
暗闇が途轍もなく広がっていくにしろ、俺は、亀のアクビを内包しつつ、あなたの深く低い場所からの声を、十全に感じ取ろうとするだろう。そこに、光の今日があると熟知しているから。稲妻など、もう相手にはしない。
逃げろ、さぼれ、全力で?/政局と政策、そうして政治の分離/奪うな/今の今、瞬間的死の持続を体感/涙が出るほど笑った悲劇、笑うしかない涙顔の喜劇/今時、晴天を明日の比喩とする鈍さ/晴れ間、大好きさっ!/