深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2015-01-01から1年間の記事一覧

踏み締めたい/2015(平成27)年師走に・6

寒くて辛い時季だ。 が、落ち葉という愉しみがある。 踏み締めて歩くとき、いい音が聴こえて来る、音が視えて来るのだった。 子どものころからの悦びでもある。 壊れていく落ち葉は、土へ帰りやすくなっていく。

言い聴かせる/卆寿者・4

彼は言う、「完璧はないです」。 「完全にだめということもないです」とも。 つまり、「じっくり見定めることが大切なのです」。 「生命は力強いと自らに言い聴かせ、思い聴かせ、自信とともに流れに乗るといい」

慎み/卆寿者・3

彼は言う。 「威張る人は可哀想です、哀れですね」 そうして、「苦しい状況を脱するには外に自分を出さないこと」と。 「全体を見通すように動くことが大切」とも。 軽挙妄動は厳禁でなく、慎むべしというのだ。

笑み/卆寿者・2

彼はゆっくりと話す。 「たえず、笑みを浮かべているのは、自己防衛です」 「敵を作らないための」と穏やかに、かつ飛び切りの笑顔で言うのだった。 「それに、しかめっ面ですと、それだけで敵対視されますから」

健康の極意/卆寿者・1

卆寿を迎えた方にお話をうかがう。 「健康の極意ねえ」としばし考え込み、こう語った。 「やはり、臆病者だからよかったのかな」 小心とも言うのだった。 無理や無茶、さらに無謀をできるだけ避けてきたのだと。

事実は小説よりも危機なり/この領土で・324

あの空爆、そこの戦争、あそこの犯罪、この諍い。 狂気の一言で済ませられたら、どれほどよかったか。 変革の壁という事実も、病と言い切れればよかったのに。 理想の敵が実は理想だったという、どんでん返しも。

一緒はご免だよ/2015(平成27)年師走に・5

年寄りは立たされたままだった。 バケツは持っていなかったが、肩で息をしている。 彼が席を奪うように座ったのだ。 そうして、始めたのが小さな画面でのゲーム。 「こんな奴と、ふいの爆撃を受けたくないよな」

今宵の感謝/2015(平成27)年師走に・4

自分で自分を褒めてあげる? ケチ臭いな。 むしろ、自分に感謝されるほうへ歩むべし。 そう想っていた矢先、エリートスポーツマンが同様のことを。 違うんだよ、成功者と失敗の日々を歩む者とでは感謝の仕方が。

佳きこと/身体から・106

今、身近にいる者たちに伝えたいこと。 生きていく愉悦に関してか。 それ以上でも以下でもなし? そうしたメッセージは、身体から滲むものだ。 要は、解放感と安心感にまず、己が包まれないといけないのだった。

困ったボタン/2015(平成27)年師走に・3

人は誤解してもいいのだ。 無論、いつか解かれる準備は必要だが。 人が間違えることを軽蔑してもいけないだろう。 ミスをする契機を奪ってはならないのだ。 ただし、致命的ボタンを押されても困るのではあるが。

動物も人も/2015(平成27)年師走に・2

愛らしい牛がのんびりと牧場に。 その後、食肉になっていく映像を視て、食欲を失う。 人が殺される映像とも、普通に出遭う 兵器の輸出入をどうしてできようか。 体感中だ、人間は進化していない、進歩さえも。

たえず整えて/呼吸・55

始まったところで終わる領域がある。 終わったところで始まる領域も。 明確な区分けは難しいもの。 その両者が一気に押し寄せて来る場合もあるのだ。 戦前と戦中、戦後の三位一体状況の中で、深呼吸をしてゆく。

定年後の諦念/平成問わず語り・22

「あきらめるんだ、あきらめ切れないと」 そう、眼の男は記した。 「あきらめない、あきらめることを」という場所との距離。 願いをあきらめてきた、あきらめないでもきた。 今は正月を無事、迎えたいだけだが。

猫派だらけの中で/平成問わず語り・21

犬と暮らしたい。 年齢を想えば、最後のチャンス? 犬のほうが長生きすれば、申しわけないものな。 事実、長寿犬は増加している。 もっとも、集合住宅で暮らしているため、犬とは暮らせず、ひどく寂しいままだ。

高齢者も、「気分はもうテロ」の時代に/彼・42

彼は立ち止まる、壁の前で。 「実は、壁の中だろうかとも想うんだ」 空を見上げるばかりでは、「首が痛くなるばかり」と苦笑。 「このままいけば、誰かを殺しそうだよ」 傷ついているのは高齢者も同様なのだと。

今も/身体から・105

仲よくなれば足裏をくすぐる、あるいは、くすぐれば仲良くなる。 ガキのころの身体学習? いや、人の人たる由縁の遊び。 柔らかくて手触りがよく、冷たい足裏。 佳き1日は、教養で形成されているわけではない。

師走情景/彼・41

電車の中、彼は窓際にいた。 携帯を背広の内ポケットから取り出し、小さな声で名乗る。 そうして、窓の外へ亡羊と視線を放り、「そうですか」と。 明らかに肩が落ちていた。 駅に到着し、彼は茫然と下りていく。

いつも、ふいに/天下の太極拳野郎・15

どうしても、スクッと立てないときがある。 左にぶれたり、右に傾いたり。 要は、身体の中で走るものがないのだ。 教えを守り、あれこれ工夫するが、できない。 そのくせ、できるときは、ふいに訪れるのだった。

鬱の時代に/彼・40

「鬱々として当たり前さ」 年老いた彼は言う。 「そうならないほうがおかしかないか、逆に狂ってないか」 完璧な鬱に入ってしまわないために鬱々としたほうがいいとも。 免疫力を高めるからとも言いたげであった。

ホリデー2015/身体から・104

見本を手本とするまでには、刻苦勉励を。 が、たった今、休日と決めた。 少しは箸休めをして、深い呼吸も。 たとえ気休めにしろ、大切なことだ。 骨休めまで行くには、まだまだ休ませないといけないことがあるが。

情報まみれ/呼吸・54

どんどん接し続ければ、もらすばかり。 いや、薄くなっていくばかり。 とはいえ、この状況だ。 胸式呼吸で起き出し、腹式呼吸で眠りにつこう。 意識して息を吐けば、自然に大切なものは入ってくると、思い込む。

毎日、昼寝を/希望の弁証法・9

日増しに破滅へ向かっていく感覚が。 が、必ず再生の道は出来てくるだろう。 そうでなければ、すべての人々が消えてしまうのだから。 究極の楽観も悪くない。 アクビをしたければすればいいさ、ただし、独りで。

一病息災こそ/健康法大全・7

病に克つという姿勢。 確かに、呑み込まれたくはない。 焦らず、悔やまず、諦めず、治す過程で、体・心・脳の関係を問い質すのだ。 が、人は、死す。 だからだ、克つのではなく、負けない姿勢を醸成したいのだと。

ジョンの命日に相倉久人さんを想い出した/唄・59

重さや暗さ、軽さや明るさ――。 重さを軽く見せた古典的な芸。 いつしか暗さを軽く見せる時代へと。 が、重さを明るく開示することこそを。 が、過度に明るくすれば眼球を傷めるだけだもの、按配が大切なのだ。

生きていく理由/2015(平成27)年師走に・1

親しい人が帰ってくる場所を確保しておきたかった。 遠く離れた人を庇うとか、守るとかではなく。 そも、できるわけもなし。 ただただ、単に再会したかった。 いつしか笑みが浮かべば、それだけでもういいのだ。

老いという温泉で、「いい湯だな」/老道・27

会社役員や中退者、主義者もいた。 1年に1度の宴、定年退職者たちを主にした忘年会だ。 今や争うこともなく、いい老いの湯加減か。 いつ死ぬか分からぬという湯冷めの心配も。 が、「ここまで来たんだなあ」。

本と暮らす/情報前線時代・12

100冊の本に囲まれる暮らしを想う。 狭い住居が広くなるだろう。 3日に1冊程度、馴染みの本を読む日々。 幾度か読んでいるので、記憶には残っている。 しかも、毎回発見のある本と呼吸していくという希望。

今も地球の上で/この領土で・323

原始人の如く飢える事態。 古代人の如く文字を求め、中世人の如く国から虐げられる場合も。 近世人の如く分散を求め、近代人の如く鉄に打たれるときもあるだろう。 まるで現代人のように世界大戦へ向かう今――。

遠くまで行けるんだ/情報前線時代・11

送受信できる機器は発達、わが家にさえ。 が、気づかぬうちに、すさむことがありはしまいか。 言葉を、静かに心温まるまで交わし合う宴を想う。 静かに行く者こそ健やかだ。 故に思わぬ遠くまで行けるのだろう。

歯を立てる/詩歌・12

考えたことを美味しい果実のように並べ直した言葉、詩歌。 が、それだけでは食べたくはならない、いただけない。 置き方もある。 が、食べられない部分があってこそ頬張りたい。 歯が立たなければ、なお愛しい?