2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧
愉快に暮らしていくには、跳ねる想いが必要なときも。 犬が飼い主と再会したときのような。 ふと、長く一緒にいた犬を想い出す。 文字通り跳んで出迎えてくれたものだ。 あの姿のような事実を視なくなったなと。
「わたしなんか毎日プールでさ、これでいいのかねと想うよ」 婆さんが監視員と話している。 いいんじゃあないか。 体調を整えるのが仕事みたいなものさ。 たとえ病があろうとも毎日通えるなんていいじゃないか。
雪で足もとが覚束ない帰路。 呼吸を弾ませ、気になっていた場所へ向かった。 原っぱだが、「あったあった」と。 月がぽっかり浮かぶ下、奇妙な雪だるまがいくつか点在していた。 「なあんだ、やるじゃあないか」
「雪の日は寒いが、暑い」と記した。 実際そうなのだ。 厚着に普段とは違う歩行法。 自転車を押して歩けばラッセルの如し、汗をかく。 ただ、帰宅して真っ先にするのは、やはり熱いあついコーヒーを入れること。
情報に振り回されている。 それでよしか。 以前は再読したり、保存したりするため、新聞などを切り抜いた。 今は、ウェブの記事はお気に入りに保存を。 一定期間が過ぎれば、斜め読みして、概ね消去をしている。
「寛容が必要だよな」と彼。 連れ立って歩いていたときのことだ。 「具体的には譲り合うっていうかさ」 冬なのに、陽射しに恵まれ温かい。 「血塗られた自由や平等、博愛を何とかしなきゃね」とも言うのだった。
解説者が言った、「日本の縮図ですね」と。 想わず、のけぞっていた。 断じて、そうなのではない。 今の日本そのものとしての事態が続いているのだと。 実は今でも差別、いや、区別意識が巣食っているのだろう。
街へ出れば、賑やかで、派手である。 それもそのはず、どこを向いても広告ばかり。 自己主張、つまりは、「買ってよね」と。 そも、商品自体、広告なのである。 今日も遠回りして、林の中を歩くことにしたんだ。
目標はない、周囲から期待されてもいない。 そこで、いじけたり、突っ張ったり、足踏みしたり。 「まるで若者のようじゃあないか、爺さん」と伝えた。 すると、暗闇のような口で笑うのである。 「昔からさ」と。
規則は大切だ、必ずしも守り切れるものではないのだが。 そこで、ゆるく決めておけばいい。 解放のための規則なら歓迎だ。 そうでなければ、規則が規則を生む結果にもなりかねない。 半歩でも気楽な道のりをと。
別にさ、先頭に立とうとしなくてもいいんだよ。 どうしてかって? できれば人を押しのけたくなんかないじゃないか。 実はさ、地道な活動が、すでにして先頭に立っているんだ。 そうでなければ、おかしかないか?
新譜も旧譜も同列である。 そう、実感するようになったのはいつからか。 音楽を聴いてきた長い時間も影響しているだろう。 何より日々生産される圧倒的な量もまた、誘因か。 今、聴いている音楽が今なのである。
他者とは誰? 自分以外の人とは、当たり前か。 が、自分が行方不明だ。 そこで、自分を変える人を他者と名づけておこう。 謙虚に粛々と意見を聴く相手というわけだ。 当たり前のことを確認する途方に暮れる夜。
「もう誰も信用できませんよ」 すると、驚いた同僚は言った。 「今ごろ、バカ言うんじゃないよ、すべきときにしないで」 同時に呆れ憤る2人。 この際だ、去る者は追い、来る者は拒んでもいいんじゃあないのか。
楽になるとは、どういうこと? 理解しているようで、分かってはいない。 昔の人々が見たものと、今の私たちが視ているものとは違う。 同様に楽になることの内実も変化を。 楽になりたい気持ちは変わらなくとも。
寄っていけば、どうか。 単に払いのけられるだけ? そうした状況下、できることは何か? いよいよもってして、想わず寄り添ってしまう。 寒さは一段と加速して、ただただ自らも発光していくしかないのだったが。
「犬って、うんちするんだね」 近い未来、そう子どもが話したら? 開発者はどう感じるだろう。 ロボットならもっと違ったものにすればいい。 犬や猫、人の形でなく、そのくせ食べたり歌ったりしてもいいけれど。
美味しいと知ってしまった。 木々のもと、湯を沸かして飲む熱いコーヒーは、格別なのだ。 名店の単に値の張るそれよりも。 愉快にもなるのだ。 広い空、澄んだ空気、香ばしいグルリもまた、味付けとなっていく。
「男は戦地、女は性労働、そうした時代」との声。 事実とは違う? 同じようなものだ。 ドンパチではなく激しい経済戦争に、強姦した御仁は野放し状況。 子どもたちが一生懸命勉強しても、出て行く先はこの日本。
「殺されてよかった」との言葉を読んだ。 自分の子どもがである。 そうでなければ、人を殺していたからだという。 親の断腸の想い。 世界中の為政者に意見をぜひ聴きたい、この世の地獄、解決不能の言葉である。
ブラック企業を糾弾するのは当然だ。 が、想う。 劣悪であれ正規雇用されたい、正社員のままでいたいと熱望する場合を忘れてはなるまいと。 そこを繰り込まないと、道筋は視えない。 概ね中小で働いているのだ。
自利利他なる言葉を知ったのはいつの日か。 経済問題に敷衍する場合もあるが、どうかなと。 儲けだけの話ではないもの。 ともあれ、意識しないで反射として他者に手が出なければ。 そうでなければ、関係は凍る。
受験生は大変な頃合いか。 国語に英語、数学に理科、社会。 が、意味不明な国家語にゴマすりあちゃら語、滅茶苦茶な予算編成に見当違いの国際認識、歴史の改竄。 嫌になるよな。 受験科目を無化する現状だもの。
生き生きと暮らしていくには? 胸が弾むことの1つも必要だ。 電車内で座席の取り合いを視るにつけ、「一緒に事故には遭いたくないよな」と。 「人柄も大切だが、結局関係か」 窓の外、今日の天候が人々を包む。
視るより話し合うほうに力点を。 読むだけでなく、聴くこともまた大切だろう。 要はこうだ。 関係を維持するというよりも、たえず創出していくこと。 そうでなければ、視たり読んだりすることも衰弱していく。
あの連中の想像力は貧困と、あまり言いたくはない。 物理的貧困で喘ぐ人々がいるのだから。 むしろ、こう命名しておきたい。 怪しげな小銭だけは貯め込む、究極の貧しい人非人だと。 それも何代かにわたっての。
連合赤軍を想い出していた。 人々から遊離した選民意識。 閉じて、外へ向かわず向かえず、内に閉じ、垂直的な想いの総体となれば――。 当然の帰結だろう。 が、「当然だった?」と、始まりの想いを想像し直す。
話せるときには話す。 が、話せないことは相変わらず多過ぎる。 政治に宗教、スポーツについてさえ。 暮らしの中で、話すようなことではないにしろ。 何が最高だ、栄光だ、成功だ、進むつもりはない、力もない。
相撲の騒動や著名人の離婚、ヒット作品にも興味が持てないのは何故か。 実は北朝鮮の動向でさえ? 背景さえ朧、ただただ通過していく。 今年も興味を持つニュースは何? 話題にもならない暮らしに依拠していく。
注意すべきことが増えた。 例えば物忘れはメモで対応を。 心持ちは亡羊、足元はやや覚束ないので小まめに回復を。 ときに下げてきた頭髪は薄くなった。 が、「平気で転べた昔のようじゃあないか」と笑っている。