2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧
罪なき人も罪ある人も爆撃されていく。 吹っ飛ぶものが吹っ飛び、壊れないとされたものが瓦解していく。 泣き叫んでも続く――。 お互い、そう長くない人生だろう、総理。 守るものは守る、何故しようとしない?
土の上を歩こう。 せめて、1日1回でいいから。 ブラブラでも、サクサクでも構わない。 地上で暮らしていることを、体感していくのだ。 夜に土は視えなくとも浴びていくことはできるだろう、その温もり自体を。
考えごとをしていた、足下を見詰め歩いていたのだ。 ほどなくして、野の花が咲いている情景と出逢う。 「胸を張り、堂々と歩くばかりが能じゃないよな」 人には人の歩行法。 歪みは避けたいが、それとて一過程?
「貧しさを言うな、豊かさへの方途こそを」 確かに、それはそうだろう。 が、貧しさの反対語が豊かさなのか、どうか。 豊かでなくとも、心穏やかな暮らしが望まれている側面も。 な、おれたちは、それでいこう。
過去とはいつか。 あるいは、未来とは? 過去と未来が蠢き、轟き、せめぎあって生きているのが現在なのだとしても。 1人ひとりの身心に畳み込まれた太古、そうして無限の彼方。 欠けさせてはいけない、すべて。
「女の人の声は高いから、小さくても届くんだって」 「何をいいたいの?」 「男の人の声は低いから、つい大きくなって怖がられるということ」 「そうだよね」 「でも、声の大小ではなく、唄が届くんだと思うよ」
今夜ぐらいゆっくりしようか。 最初から飛ばしてもな。 そうだ、酔うことよりも、1杯ずつ美味しくいただこうか。 身を粉にして働いて働いて働いて、ゲスなことに使われて。 先立つものはないさ、公園でやるさ。
雨が降り出す。 いたところは冷たいプールの中。 人々は去り始めていく。 もうひと歩きしておこうと、何気に周囲を眺める。 名は知らぬが、見覚えのある顔の高齢者と視線が合い、思わず苦笑、微笑み合うばかり。
暑い日も寒い日も、「ここに立ってきたんだな」。 駅のプラットホーム。 どれほどの時間が経過したのだろうと。 雨が降ったり押し寄せてきたり、陽射しに温められたり煽られたり。 今日も立つ、明日と同じように。
万が一、暇でも、人様のアクビを視る余裕がない。 そも、死ぬまで稼がねばならぬ身。 いや、死んでも稼がねばならぬ日々――。 睡眠不足であったとしても、人前でアクビはしない。 ましてや、大声は上げられぬ。
「詐欺師は親切で優しい」という言葉のとらえ方で、人の一端が分かる。 ただ、「だから、どうした」と。 人は契機や関係、衝動などによっても思わぬ行動をとるものだ。 「騙されるなら軽傷で」と願う夜にも、月。
貧しさを愉しむことができた時代もある。 が、今や清々しさは消え、何より強さが視えなくなった。 何故? 口元が痒くなってくるが、真心が死んでしまったからだろうか。 結果、開かれた行為も、死んでしまった?
被害なき嵐の夜は嬉しい胸騒ぎ。 いい年をして人でなしの気分か。 世が正される何ごとかは起きぬまま? ことを起こすのはいつも、正義を声高に連呼、親しげに寄ってくる御仁ばかり。 何だ、加害と被害だらけだ。
何気に、「貧乏暇なしではなく、今なし」と気づく。 「へまなしだったら、よかったのに」の声も。 健気に頑張る姿は消えた? それはそうだ、貧乏からの脱出は困難だもの。 が、涼風が部屋に入ってくる時間帯も。
豊かな暮らしぶりであれ、長時間労働自体、貧しさの具現化。 実際、お金がともなわないケースが多い。 もちろん人生よりお金が大切な場合もあるだろう。 が、「いっそ」と。 貧しい故に豊かな場所はないものか。
洗濯機等、電化製品が入って来たときの喜びよう。 家事労働からの解放。 ただ、便利は便利を再生産し、自然から乖離、首を絞める事態にも。 江戸も明治も崇拝していないが、はてさてと――。 稀に薪で米を炊く。
風が心地よさそうだね。 今は、あなたが喜ぶ姿を視たいわがままがあるだけ。 役に立ちたいのでも希望に応えたいのでもない。 お金は必要だけれど、歩行を愛でるのに大袈裟な演出はいらない。 もう歩き出そうか。
パスポートがあれば諸外国を旅することができる。 一方、国内で入れない場所がいくつも。 いつ可能になるのだろう。 日本人の由来は知らなくていいけれど。 暮らしていけるだけで十分だもの、それが基本だもの。
適当に歌っていた夜道。 「あなたのことを感じられるだけでいい」という、いい加減な唄ができていた。 あなたが誰か、分からないまま。 風が吹くとは限らない。 されど、唄という呼吸が吹くこともあるのだった。
いい嘘とは? 最後までバレない言説だろう。 結果、ついに誰も知り得ない、学びようもない? 大量の情報のどれが事実で、真実かは見極められなくて当然と踏んでいる。 暮らしを軸に見抜いていくしかないのだが。
自然とは違う奇妙な声が聴こえてきた。 「近寄るまい」 提言や揚言、贅言ではなく、行誼や行蔵、行吟を。 歩く、土を無下にせず、世の無常を覚えず、歩く。 風を読むことはできないが、せめて受け止めて、歩く。
あなたはあなたの父母のわたしたちの子だった。 女と男から女へと授かったもの。 不幸は美しくないが、美しい不幸があったのだ。 孤独で破裂しそうな魂。 死の再生を拒み、地下に隠した希望を胸に生きたという。
半世紀かけて出ない結論もあれば、瞬時に分かってしまう事態も。 橋の下へおりて行った。 すってんてんの爽快さを抱えて。 仕方なく有言、うんざり実行。 ぼちぼちではある底の底、まだ視ぬ空色と出逢う場所だ。
実は、戦争の目的は平和、目標は帰還にある? それなら、最初から、今・ここにいて、暮らせることこそをと。 いっそ、みながみな、貧しくなってはどうだろうか。 抜け駆けなしで。 仲良く転落よりいっそましだ。
すべてを消し去るために、書いている? それとも、忘れるためにかしら。 言葉なんか覚えるんじゃなかったとは、言えないけれど。 いや、言わないけれども。 愛そのものを愛していなければ、どん詰まりだとでも?
苦労すれば能力はのびる? ただ、継承されてきた財のある人に、実のところ苦労譚は届かない。 死ぬのに食べているのは、お互いさまなのに。 思う、暑中見舞いは手書き、自分で書こうと。 文字遣いで人は変わる。
含羞と道化が持ち味の彼が言う。 「違和感ではなく恐怖かな」 「生命の躍動も拉致されている」とも。 もはや多少の愚痴では覚束ない? 今、ときめくのは別嬪の涼風、静寂という何より贅沢な声に身を預けていく。
都市化によるコミュニティー感覚の分裂。 たいしたこともない坂が辛くなる。 芝居は下手くそでも、陽光の劇団なら愉しめるものさ。 内容ではなく存在自体にこそ意味が。 そも、巧みなことは、愉快なのかどうか。
感傷は必要だ。 が、傷を感じたまではいいが、放屁の場合も。 臭くて始末に困るのだった。 哀しみの真ん中、何処にいるのかさえ分からぬとでも? わたしは爪に火をともしてきただけなのだが、月光は浴びてきた。
彼女は言う。 「望むこと? 外をひと回りできるだけでいい」 窓の外には見えない物質が舞っている。 「気分が変わるし、体調が少しよくなる、あ、嫌なことを忘れられるもの」 望みは還れぬ故郷への帰還という。