深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

体感することについて/娘と・33

見えないものは、見えないままでいいときもあるよ。 身体で感じ取れないとき、つい見ようとしてしまうものなんだ。 寒い日、ほら、窓ガラスから部屋に日差しが。 お日様のほうを見なくても、とろけてくるだろう?

自立について/娘と・32

決意することもなく、立ち上がることはできる。 普段から、自分の中にいくつもの関係を編んでいれば。 自立とは、そういうことと思ってきた。 動物を自覚できる人間が居着いているだけでも、随分違うものなんだ。

小休止/当世労働者覚書・1

終わっても、すでに始まっている労働。 土砂降りの雨の中、雨乞いをしている? 喜びは束の間、憂いは続く。 貧しき心はどれも似ているが、豊かな心はいくつも表情を持つもの。 さて、熱いお茶を入れるとしよう。

『北風と太陽』について/娘と・31

北風は上着を脱がせられなかったね。 もし太陽が出なかったら? 歩き出せばいい。 金銭事情から一晩中、北国のトンネルで跳ねていた友人もいたが、いい話だろ。 教訓になっていない? 現実から学ぶんだ(笑)。

疎外について/娘と・30

自分・じぶん・ジブンの輩は気にするなよ。 お前の尻に火をつけたほうがマシさ。 単に疎外されているだけなのに、上昇の別名の夢に盲進、成功したと錯覚できるなんて…。 生涯お前のすることではないよ、断じて。

2010(平成22)年10月26日午前8時前現在

人は、たった1人であるわけがない――。 強く感じる、たった1つの綱領。 後は2つか3つ、確かな思いがあれば、 今の俺には十二分だ。

死について2・おやすみ/娘と・29

死は怖くない――。 大切な人々と離別してきて、贈り物となった教えだよ。 覚えておくといい。 そう、死に際にも挨拶をしようか。 離れていても、いつも身近にいるお前と。 夜毎の「おやすみ」は、練習問題さ。

死について1・ご褒美/娘と・28

脅かすわけではないが、元気に暮らしていないと、しっかり死ねないらしいよ。 本当かな。 ただ、死の瞬間、多幸感に包まれる物質が脳に発生するらしいんだ。 楽しみではないが、最後のご褒美はどんなだろうね。

自信について/娘と・27

ほら、原っぱで走るお前の仲間たち。 自信があってもなくても、 したいとき、するべきとき、せざるを得ないときはしているものさ。 夜には寝息を立て、遠くの小川のせせらぎと合奏か。 ほら、観客席には秋雲も。

我慢について/娘と・26

お前に我慢して欲しいとき、俺も堪えている。 耐えるという親和力へのもう1つのコース。 やむにやまれぬ垂直性もいいが、 身につけるんだ、待つことの明るい清々しさも。 心地よく吹いている間の、北風の伝言さ。

排泄について/娘と・25

えっ? 一生に1度しか排泄できないとしたら? 朝から豪華な食事でお祝い? 考えただけでワクワク? 便秘のおばあちゃんは、「今日がその日ならいいのに…」? いいからいいから、もう行ったの? ト・イ・レ。

原っぱについて/娘と・24

原っぱには出し物がないのに、人々は集うよ。 暮らしの成立を願い、深い場所へ届く呼吸を重ねようとする営み。 希望への地表図を描いているんだね。 気づいただろ、大切な思いは、やはり身体のほうから訪れると。

秋の暮らしについて/娘と・23

いずれ別れるけれど、今はここにいるだけで、笑いが生まれる。 わたしはわたしのような父親でしかないが、 すぐに馴染め、覚えやすい唄のような暮らしはいいよね。 手袋には早いから、手をさすり温めてあげるさ。

抱きしめたい2010/娘と・22

親は子を抱きしめるべきというが、 なあに、俺は、触り・触られたいだけ。 撫で、背負い、何より尊んでいるよ。 お前には、昔、何処かで出会った人々の面影や、 懐かしい場所の名残さえも嗅ぐことができるんだ。

ライク・ア・ローリングストーン2010/娘と・21

無関心をなじるつもりはない、蒙を啓く高い位置こそ嫌だな。 その根底に張りつくシニシズム感染症、イロニー貧血症。 あられもなく懸命に生き、事態を好転できぬ人々の微笑──。 お前の足もとを照らす光源だよ。

母について/娘と・20

命を守る仕事は、尊敬・感動を呼び覚ます物語の対象だね。 ただ、忘れてならないのがお前の母親、 善悪や美醜、損得などでなく、 生きることだけを願い、見逃してくれる存在。 どれほど命が守られてきたことか。

問題視する問題/都市サバイバル・ノート80

黒人問題ではなく白人問題。 子ども問題ではなく大人問題。 中国問題ではなく日本の大問題。 「いっそ戦争を」の声が幻聴ならいいが…。 戦前・戦中・戦後が同時進行の状況下、新たな戦に行くさ? 俺は御免だ。

行き着く場所

死ぬ前には歩行ができなくなり、食欲不振・排泄不全などにも――。 本を閉じ、「当然さ。意識混濁も含め、死は身体の領域」と。 初めて降りた駅で大きなアクビをし、動物の身体を実感しながら、秋雲を眺めていた。

歩き続けて・1/都市サバイバル・ノート79

人のことを、とやかく言い募る暇はなかった。 甘く見られたいだけ、コケにされるのでもいい。 分かっているんだ、道を尋ねるにあたり尋ね方があるということを、 いっときではなく、生涯の恥があるということも。

言葉の通り魔へ・4

衣食足りているだろうに、濁った空虚さが臭ってくる。 奇妙に気になるが、耐えられぬ腐臭がしてくるんだ。 どうしたわけか、虹の如きものもうかがえる。 知っているさ、乱反射だと。 瞬時に潜り、やり過ごすさ。

座ることについて/娘と・19

ゆったりと座り腰を立て、腹式呼吸をしてごらん。 楽になれるはずだよ。 そうでないなら、「暮らしを変えなさい」というメッセージ。 変革しなければならない世界の領域が分かる場合も。 まずは座ってみようか。

子ども内閣/プール絶景・6

プールの脱衣場、3人の男の子たち。 小さな子が、大きい子を指差す。 「こいつ、すげえぜ」 「どうさ?」と、背丈が真ん中の子。 「ホントに怒るとさ、やさしくなるんだ」 ひと呼吸置き、「なれるんだよ」。

励ますことについて/娘と・18

まあ、あれだわな、ほれ、なんてったっけ、う〜ん、まっ、あれだよ、あれ、なんちゅうか、ようするにだ、とどのつまりは、ほら、あれだわな、つまりさ、とどのつまりが、まずのはなしがだ、ゲンキか? ガンバレよ!

間について/娘と・17

テレビに出たい不思議な人々がいるんだね。 野暮なおふざけか、おふざけの野暮。 稽古はもう、究めることではない、そも、成立していないんだ。 間を慕う方々もいなくなってゆくよ。 そう、テレビは消すものさ。

音楽について/娘と・16

お前は、新しい楽器で古い唄も歌っている。 俺は、古い楽器に新しい弦をはるところからだ。 奏でて楽しむ音は、別に交差しなくてもいいさ。 ただ、身体全体で浴びるようにしようか。 対話の基本? そうなんだ。

通過儀礼について/娘と・15

孤独と分かっても、声をかけてはならない場合がある。 独りきりで耐えていくべきだから。 自分が自分に対してでさえ、歩み寄ってはいけないんだ。 自立の根が伸びていくことを臆しつつ待っている、歓迎しながら。

正義について/娘と・14

万が一、正義を口にする機会があれば、 自然と声低く、 ゆったり話すといい。 絶望から希望へと歩を進める際、慌てて疾走、 ぬかるみに気づかず転ぶことは、よくあるんだよ。 再起不能になる場合さえあるんだ。

日曜日の「お疲れ様」/都市サバイバル・ノート78

夜の電車、目の前の空席に仕事帰りの中年女性がやって来た。 座してすぐ、頭は後方へ倒れ口が開き、眠り出す。 「お疲れ様」以外の言葉が思い浮かぶはずもない。 わたしも目を瞑り、意識を、現在を手放してゆく。

ほどけて笑う父の背中

長いエスカレーター昇りでのこと。 口もきかず、前にいた見知らぬ子の名前が分かってしまう。 女の子はその日、動物園で観たゾウを指で描き、 終えてサインをしたのだった。 父の背中という硬くて広い画用紙に。

故郷について/娘と・13

いつか、「懐かしいなあ」と心温め、思い出せるだろうか。 今を。 連れ合いとわたしが、父母との日々を思い出すように。 もう両親がいない世界で、記憶という故郷に帰還し、 お前は安らぎを得られるだろうか。