深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

走り出す手前で/彼女・16

全身が緊張。 が、ふいに力が解けて抜け、溶けていくことを体感したそうだ。 その瞬間の艶やかな充実。 すべきことはした、後はただステージに全身心を委ねるだけ――。 軽く跳躍したとき、実感したのだという。

街から始めて深呼吸へ/彼・18

「働いているときはさ」 定年後の彼が話し出す。 「街から街へ、ただ足早に通り過ぎていたよな」 が、「今日、知らない街を歩いたとき、よくてさ、いい街だなと」。 新鮮な想いが彼の身心を今、明るくしている。

坂口安吾氏に/些事の日々・103

確かに完璧は完璧にない。 絶対もまた絶対にないだろう。 永遠も永遠にないのだった。 完璧・絶対・永遠という哀しいほどの観念の誕生。 わたしの中にもいるはずの億の命を想ってきたが、十全には体感できない。

万足の靴/僻み節・1

靴を万足持っていたとする。 収納できる下駄箱があるということだ。 が、それがどうした。 そも、靴は履いていくうち、足に馴染んでいくもの。 もっとも履かなくてもすぐに合う高級靴があって、下駄箱は体育館?

自由な様式/身体から・91

様式は、変革から逃亡する技術だ。 が、子どものころの身体遊びを、無意識は記憶している。 声と一緒に跳ね、潜り、走ることが拡がっていったものだ。 縦横無尽なアナーキーぶり。 その様式を、実は何と呼ぼう。

夕焼けバンジョー/当世労働者覚書・28

役に成り切り見事だと体感させる反面、白々しさを覚えるときも。 照れはないのか、訊ねたい。 自分自身を役へと放っていったほうがいいのではと。 役者のみならず、会社員もまた。 夕陽の役を演じる際の心得だ。

水路で/些事の日々・102

友人曰く、「下手とは何?」。 画廊でのことだ。 「技巧がなくて味わい深い作品もあれば、巧みでダメなものもある」 技術の先と、こちら側を開示する展示物という水路。 その上で、しばし揺られていたのだった。

まるで武蔵のように/都市サバイバル・ノート259

この命、自分だけが使うのだとしたら? 意味や価値、おまけに明日どころか、今日もなきに等しい。 握り締めた発見は手放すに限る。 それが愉悦なら、すでに刻まれているだろう。 人に滲んでゆく発見の真を想う。

月曜の朝に/呼吸・47

休息は活動の母か、父か、あるいは――。 ただ、休むと調子を崩してしまうときが。 現場復帰に時間がかかってしまうのだ。 身心がバカになっている? とはいえ、内臓が休むことはないし、そも、呼吸もまた同様。

転向ではなく、転戦へ/都市サバイバル・ノート258

困難が立ちはだかったとする。 それまでの考え方にこだわることは、一切ない。 詩を捨てて、商人になった例もある。 主義主張程度は変えていい、いや、変えざるを得ない。 生き延びていく、そのことのためにだ。

奪取するのは、場所/都市サバイバル・ノート257

雪崩の如く押し寄せてくる困難? いや、困難はいつだって雪崩。 否定していたって始まらないが、だからといって肯定するわけにもいかない。 差別・区別の源を嗅ぎ分けていく。 深呼吸できる場所を奪取するのだ。

振り返るとき/都市サバイバル・ノート256

過去を語る場合、当時の想いや雰囲気、感じ方等を切り捨ててはならない。 取るに足らぬ文脈に、時代の相貌が現れる場合も。 今の身心だけで視ても、何も届きはしない。 いや、誤謬の上塗りが続いてしまうだろう。

感謝の想いが訪れっぱなし/ブログ考・1

「話、聴いてくれるかな」 「何かあったのか?」 「ちょっとね。奢るからさ、一杯つき合えよ」 「仕方ねえなあ」 本ブログに来ていただいた方々に、「ありがとうございます」との常套句を、万感の想いを込めて。

居場所で居場所を/山へ・10

自由に遊んでいいとしたら? 自然が豊富な場所へ行こう。 まず、叫びそうにない木を探し出して、簡易だが、大きな机を作るのだ。 そうして、粗末でいい、素朴な椅子も作る。 居場所作りという居場所を愉しもう。

たったこれだけのこと/この領土で・347

戦を取るか、貧しさを取るか。 究極の選択の如き場所へ追い込まれている? 息の根を断つことばかりだ。 が、とどのつまり自国の充実、そうして他国への贈与が基本なのである。 たったそれだけのことなのに――。

商売あがったり?/都市サバイバル・ノート255

社会人の原則は、「好かれることにあり」との言。 それはそうだ。 嫌われては商売あがったりだもの。 ただ、好かれようとすること自体、嫌われる場合も。 人を押しのけずに、淡々と食べられるというヴィジョン。

眠りにつくとき2014/月下の貧乏人・29

眠りが身心への贈答品の如きときがある。 眠ることができるだけで、安堵の日々。 夜空には静かな音が舞い、月に星々も。 寄り添う者がいるといい。 仮に1人であったとしても、自分で自分に寄り添えばいいのだ。

音楽好きは出逢い好き/平成問わず語り・8

音楽を好きになったのはいつからだろう。 授業によってではなかった。 だって、そこには肝心な渦がなかったもの。 音楽は展開していく。 つまり、次々に出逢っていくことの魅力に、つかまってしまっていたのだ。

誕生日にしたこと/ラブソング・68

お前が、おれの名を呼ぶときのことを思い出している。 不思議なものだな。 お前のほうから吹いて来る心地よき風。 ときに砂埃が舞う事態も。 今日、おれは心を込めて、ありがちだが、特別な、お前の名を呼ぼう。

グローバル化の名のもとの/この領土で・346

二極分化も多極分化へと。 資金・資材が世界中を走り、流動性も増した。 赤い血が黒くなるかの如き変化。 が、富める層は富み、中間層は解体され、貧しい層はやはり貧しいまま。 変化の源の変わらぬ桎梏が今も。

体験から程遠く/情報前線時代・2

小さな画面を開く。 そうして結果のみを知り、過程を、心底を体感しない日々。 読んでいて読んでいない、視ていて視ていない。 通り過ぎるだけの、実は人々。 広く長い交差点は早めに渡り切ろう、出逢うために。

懐かしさという僥倖/手紙2014・3

手紙を書こう。 届くだけで、小さく喜ばれるような。 文字を1つひとつ、手で書いていこう。 記すことが当たり前となった暮らしを想う。 負担にならず、返事を書きたくなるような手紙の場所は新鮮な懐かしさだ。

通勤時に座席で/情報前線時代・1

7人座席の5人が小さな画面に夢中。 隣の人もまた。 こめかみに血管が浮き出てきている? 何のことはない、ネット上の宣伝に細かく時間を奪われる己を視た。 ガラケーを閉じ、車窓から情景の変転を眺めていく。

初秋へ/ヘルスジャンキー・1

乾燥する季節に大切なのは潤い。 「肺臓の元気が健やかに暮らす要」とは漢方医。 そうした折、半袖でプラットホームに立つ。 涼しくて裸になったかの如き心持ちに。 乾燥した肺臓が身心を一段とむき出しに――。

ダチと別れて/彼女・15

内心重いくせに、軽く気づいていた。 彼女が、見知らぬ男と連れ立って歩いて来ることを。 一本道でのことだった。 すれ違いざま、彼女は奇妙な動きを。 軽くジャンプをして、「元気だよ」と声を上げたのである。

正直に行こうぜ、楽だもの/地声で・28

今日も安定とは程遠く、貧しいままで。 哀しくも寂しく、晴天にさえ気づくことができなくて? されど、暮らしていくことができる道のりをと。 「豊かさは、豊かなのか」 そう妄想、いや、正直に、体感しつつも。

ゴミ屋敷の中にいた/この領土で・345

風が吹き、埃も舞う。 片づけができずゴミ屋敷に。 哀しみにつかまっているのだとしたら? 身心は急ブレーキをかけ止まったまま、老いがあり、手立てもなく。 解決できぬまま、解決につながる方途はないものか。

逃亡者は慌てていた/平成問わず語り・7

気づけば、まず靴を手にしていた。 とにかく、逃げ切るんだと。 どれほど走ったのだろう。 肩で息をしつつ、振り返っては、安心を確かめる。 手を視れば、ふるえながらも、靴をまだ強くつよく握りしめていた。

見詰める/マザーネイチャー・10

木々を見詰めていて、厭きないのは何故だろう。 1本という単純さに隠された複雑な文脈。 あたりには清涼なる空気も漂って。 そこへ向かって行く。 日ごろの息せき切った歩行は、不思議とゆっくりになっている。

酔夢でスイム/この領土で・344

わたしたちは繁殖しているが、当然のことながら消えてもいく。 1本の杭を打つ。 寒くとも汗がほとばしるはずだ。 陣地取りのためでなく、立ち上げていくために。 そうして、住んで澄めば済むこともあるだろう。