深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2014-01-01から1年間の記事一覧

大晦日に/都市サバイバル・ノート266

静かな心持ちでいられるだけで僥倖だ。 周囲に難病の者がいて重篤な状態が続く日々を思い出してしまう? そうかも知れない。 陽射しを浴び、アクビができれば満足。 新年を前に贅沢、そう、うたた寝もしようか。

生きがい2014/ラブソング・71

親切にしなくていい、微笑さえあれば――。 実は、そうした望みこそが何よりの負担? そうだよね、それはそうだ。 ただ1つ、言いたいことがある。 生きているだけでありがたいと思った日を、忘れてはいないと。

マネー2014/この領土で・358

貯めるものもなく、恐縮だが、言わせていただきたい。 お金は貯めるものではないと。 こうも言いたい。 自分自身が貯められたお金そのものになって、施すものではないのか。 大丈夫、遠慮なくいただきますから。

ヤケクソな/この領土で・357

反省なんかする必要はない? おまけに、ゲラゲラ笑って生きていけばいいとは――。 兵器を造る企業の商品を購入しても、戦争犯罪者じゃない? そこまで図々しくはなれない。 立体的になんか逃げられるものか。

潜っていこう/姿勢・11

せめてガツガツしないでいこう。 せざるを得ないのが実情だもの。 足もとがしっかりとはしていない? 今も底なし沼のままだよ、フラフラするのが道理。 沈んでいくだけの状況下だ、潜らされる前に潜るしかない。

握るために/彼・22

「まず手を押さえつければいい」と彼。 「すると、足も全身も思いのままにできる」 思わず聴く、「何のために?」と。 一瞬考え、明確に、「そりゃあ、相手と手を握り合うためにだよ」。 苦笑するしかなかった。

移住への想い/この領土で・356

選挙結果を受けて、沖縄に移り住みたいという方が。 虫がいいと想う一方、むべなるかなとも。 暮らす環境は大切だ。 環境とは、つまり人々のこと。 手足をもぎ取られても、「守ることがある」と声を出してゆく。

高齢者が言うことにゃ/彼女・18

時間が自由になり、行きたい場所へ行く。 「それで温泉だけなんて寂しいじゃない?」 ブラブラ歩けば愉しくなるという。 「食事の片付けをしなくていいだけでも、愉快よね」 湯に浸かるだけでは勿体ないと――。

芸/身体から・93

芸は身を助く――。 では、巧みで美しく、芸とさえ感じさせない芸とは? 静かに長生きすることか。 ただ、老衰で死に夭折と謳われる人がいれば、若くして死に十分生きたと思わせる人も。 身という芸の幅の広さ。

最後に聴く声/唄・37

感覚器官では耳が最後まで働いてくれるという。 明日出逢う唄があるにはある。 が、生を終えるとき何を聴きたい? 思いつかずに戸惑う。 何より、意識が消えていく過程で脳髄はどんな唄を鳴らし始めるのだろう。

朝、見送る/合掌・46

生きて暮らしているが、生とは何なのか。 幾人も見送ってきて、思うことがある。 住まいは生だが、死こそ本籍なのではないのかと。 鳥は、朝早くから飛び立っていく。 いつものように、また見送るばかりだった。

のびのびと/身体から・92

公園のベンチに座していた。 陽射しを浴びつつ、両手を広げ、背筋を伸ばしていく。 何やら自然と唸りながら。 のびのびするという言葉の欠片を、感得していた。 久しく忘れていた言葉だったなと気づいてしまう。

愚を抱え/老道・14

相変わらず、すぐに忘れてしまう。 例えば、ぐっと来た物語のことさえ。 名言も、また。 「結局」と思う。 結局、記すことによって血肉化しない限り、忘却してしまう愚を抱えて今日もまた、ここにいるのだろう。

車内の動物/老道・13

プライオリティーシートの前に立つ。 席には元気そうな若者。 ほら、眠った、狸が。 囁く、「体育会系かな、立派なナリしているなあ」。 隣の婆さんを促し、唱和するまでにはいたらなかった己が不明を恥じつつ。

はたを楽にできるといいのだが/彼・21

「働かなくてもいい財力があればな」と彼。 「万が一そうなれたら?」 「まず休む、眠りたいだけ眠る」 「その後は?」 「決めているよ、やはり働くね。ただ、暮らしのために働くのではなく、暮らしを働くんだ」

毎朝の真面目/彼・20

早朝に歩く中年男。 「休む日もあるが、できるだけ毎朝」という。 成長しない、できやしないと知りつつも。 「何故?」 「当初は健康を考えて。ただ、今や歩かないと気持ちが悪いと思い込んでしまっているんだ」

ヘイト・アクション/状況から・45

アメリカは何故、日本人を皆殺しにしなかったの? 理由を考えつつ、電車に乗っていた。 良心からだけでないことは分かっていたけれど。 では、何故? グルリは暗くなっており、車窓には黄色い、蒼ざめた己の顔。

壊滅の地響きがする中で/歩く・26

「不思議だ」 街の四つ角を曲がったとき、ふと体感してしまっていた。 だから、言葉にして脳内で呟いていたのだ。 「実に不思議だ、今も立って歩いているぞ」 おまけに鞄を持ち、陽射しさえ浴びていたのだった。

むき出しで/都市サバイバル・ノート265

表面を取り繕ってもいいことはないよ。 帰っていくのは、やさしい気持ち以外、ありはしない。 行くところは、怒りの表明。 流れていく先はどこだなんて、聞くなよ。 底の底と覚悟しておくことしかできはしない。

滞りなく/ラブソング・70

お前がしがみついている。 自分で強くつよく望み。 お前が絞めつけてくる。 何を望んでいたのか、分からなくなって。 夜は長く、眠りは一瞬深くなるが、あっという間に朝焼けが訪れ、再び開かれていくのだろう。

和解ばかりではなく/些事の日々・109

超えようとしなくていい場合がある。 そも、超えられないのだもの。 一方で超えようとしたほうがいいことも。 例え超えられなくとも。 和解とも関係する問いだが、「あえて和解しなくていいこともあるよな」と。

今まさにしていること/呼吸・49

しばし座って呼吸法を――。 気持ちが落ち着き始める。 日ごろ意識していない呼吸の方法化という不自然さ? 人は最後に息を吐くのではなく、引き取る。 それまで、浅かったり、深かったりする呼吸を重ねていく。

喰らう/平成四季派・10

自然が人工物より多い暮らし。 豊かに感じられるのは、質感があるから? いいや、変化が基本となっているためだ。 新規のものを求めなくてもいいという脚力。 変わることを受容する日々を、静かに喰らっていく。

そりゃあさ/ラブソング・69/小道へ・2

月が小道を照らし出している。 思い出さないわけがないよ。 よく歩いたよな、寒い夜に他愛ないことで大笑いして。 身体を折り曲げて、小さな窓から侵入、そんなことばかり? そうさ、思い出さないわけがないさ。

逃げ足の鍛錬を/都市サバイバル・ノート264

滅多打ちにされたことがあるかい? ないとはそりゃあよかった。 実は逃げられないことがもう山ほどさ。 だからさ、悪いことは言わない。 小競り合いから、とんずらできる逃げ足だけはせめて身に着けておくんだ。

エネルギーの注入/遊び・14

身体は感覚や心の窓口。 見たり、触れたり、嗅いだり、食べたりして外の世界を内側の世界へと案内していく。 肯定的な感触が芽生えたら? 身体のスイッチが入り、行動を。 しかも、エネルギーが蓄積されていく。

いろいろあるなあ/歩く・25

1日1万歩では効果なしとか。 そこで、3分ゆっくり歩き、3分早歩きを。 以上を1日15分続けるといいらしい。 週4回、半年続けると効果が出るそうだ。 多くの方法があるが、いずれにせよ歩くことが基本か。

学ぶ場所で/遊び・13

自殺するぐらいなら、学校へ行かなくていい。 そも、学校とは校(かせ)を学ぶ場所。 実は、生きてゆく場所。 死ぬほどの問題を抱え込むことはない。 学校へ行けないと、もう終わりなどというのは大嘘、虚構だ。

思想ではなく商売ショーバイ/この領土で・355

ものではなく、ことを。 そうして、関係の方法化も。 何のことはない、商品を多く売りさばく基本という。 要は、必要と思わせる手口――。 体験も商売にする時代だが、引きこもることをも商品化できるのかなあ。

眠る子もいるだろう/遊び・12

授業はしないことだ。 子どもたちは、朝から晩まで、好き勝手に身体遊びをさせておけばいい。 いつしか、身心が落ち着くものだ。 そのときだ、黒板に向かうのは――。 眠り出す子もいるだろうが、寝かせておけ。