深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

マネー2015・1/平成問わず語り・10

お金を稼ぐ、それも安いお金を稼ぐだけの人生だった。 悪びれてはいない。 今日も今日とて、そう視られても仕方ないのだ。 実際、困っている、今日も。 明日も明後日も困惑して、いつか、「はい、さようなら」。

どうぞ、今日も、ご無事で/合掌・48

いつの日からか、無事を祈ってきた。 恥じ入ることがないわけではない。 が、祈る、祈り続ける。 今日が死ぬ日だとしても、祈るだろう。 いや、命を失う日なのだしたら、余計、無事に死んでいくことを祈るのだ。

嘆くしかないものの/この領土で・364

人殺しなど、悪いことをしてこなかった、それなのに…。 が、そうは言い切れぬ状況がまたもや。 そも、不運を嘆いても事態は変わらない。 不条理が日常なのだ。 それでもなお、変転させるしかないのだとしたら?

不思議な台詞/この領土で・363

テレビから台詞が流れて来ていた。 「命より大切なものはそうそうない」 「そうだよな」と言葉にせずとも反応した身心。 が、「命より大切なものがあるとでも?」と瞬時に。 答えを出そうともせず、呆けていた。

自然体のほうが/言葉・82

勝ち残りとは、いつから言われるようになったのか。 むしろ、自然体で生き残っていくと、何故言えない? 結果、自らに勝ち、残っていくのだもの。 お互いが生きていくことにもなる。 そも、勝負はしてはいない。

月曜の朝に/この領土で・362

兵士たちは、座ることなく立っていた。 決まって両脚を開き。 満員電車の会社員たちも同様? 恐怖から逃れるため、無意識が大地の人であることを体感させようとしているのだ。 「怖くない」なんて嘘ではないか。

やはり、忘却は忘れたころにやって来たが/唄・42

大切なことを忘れてしまった。 哀しみや悦びもまた。 惹きつけられた本や映画も、遠くなってしまった? 晴天に感謝しつつ、歩き始めていた。 いつしか口ずさみ、気づく、「唄は存外、忘れていないものだな」と。

声を聴いていた/唄・41

意味も分からないまま出逢ってしまい、聴いていた音。 もう1回、いや、もっともっとと。 聴きなれない外国語のようだった。 いつしか音は変化、声として聴こえてくるように。 その瞬間の愉悦、孤独からの離脱。

根源が見えて来ない/言葉・81

重要な話を聴いていた。 が、とどのつまりは見解や意見、想いではないのかと。 机の上に筆記具を置く。 物足りない、胸に落ちない、喰い込んでこないと。 事態を形成している、その根源の事態を想い続けている。

別れの朝2015/彼・24

別れを言い出され宇宙論で自らを慰めたそうだ。 根源は一緒云々と。 逆に言い出したときは己を壊そうとしたとか。 穴倉は心地よいとも。 好いて惚れて、惚れて好いて、壁は通れないから困ったと笑うのだった。

悪夢を視た/この領土で・361

悪夢を視た、吐き気がする悪夢を。 もはや決して目覚められない? いや、目を開けたまま視たのだ、視続けるのだ。 人は人を殺める存在という方向で目覚めれば、悪夢ではない? いいや、悪夢である、断固として。

ただ移動しているだけなのに/歩く・29

陽射しの中、散歩道をのんびりと歩いていた。 身心は、くぐもっていたはずだ。 が、ほどなくすれば、ふいに開かれていく感覚にとらえられた。 「拡がるくぐもりか」と気づく。 「悪くないよな、歩くだけなのに」

いくつになっても包まれる/平成問わず語り・9

陽射しが拡がり始めたとき、記憶を探っていた。 守られていたころのことを。 微かに想い出す。 すると、支えてくれた、ありがたさが身心を包み始めていく。 親しみやすい懐かしさが、込み上げてもきたのだった。

分かっていなかったと分かったとき/都市サバイバル・ノート270

歴史書を読んでいたときのことだ。 「人間が分かっていたのか」と、いつもの如く。 いや、違う、まったく。 眼前の1人のことを分かっていたのかと。 本を閉じて想う、「書を捨てず、暮らしを読んでいこう」と。

唄が耳から/唄・40

1人を見送っただけの前後のこと。 新聞紙は溜まり、振り込みさえ失念を。 唄を聴いていても、身心に入って来なかった。 いつからだろう、唄が耳を掠めるようになったのは。 今では、暮らしの弾力になっている。

困っちゃうな/月下の貧乏人・35

貧乏は困る。 とはいえ、少しぐらい貧しいぐらいが身心の調子にはいいのではないかと負け惜しみ。 何故って、よく動くもの。 小さな工夫だってせざるを得ない。 何より暖をとるために、仲間と笑いもするだろう。

今、嗅いだ匂い/月下の貧乏人・34

高層ビルがニョキニョキと生え続けている。 家具の如き大きな冷蔵庫も。 しかも、瞬時の間に届く大荷物――。 「違うよな」 月光が忍び込む部屋で、破れた靴下を繕うことが当たり前な暮らしの匂いを嗅いでいる。

愚痴はいつでも、いくらでも聴くが、その向こうの具体へ/当世労働者覚書・32

怒りというより、寂しい事態。 悪意も、妙な感情もないのに。 ときに好意を持つときさえあるのだった。 ただ、「どうして、言ったことをしないのかなあ」と不思議なだけである。 自らが自らへと言い渡してもいる。

演歌な/唄・39

痕跡がどんどんと消えて行く、あなたの温もりの。 ふと窓の外を眺めるのは、何故かしら? ドアの外の足音が、消えてゆく。 唄のように、少しずつではなく。 哀しみが聴こえなくさせているだけだと知っているわ。

ネクタイな日々/当世労働者覚書・31

労働でミスをしたときを想う。 十分に働いていたとする。 しかも、周囲としっかりつき合っていれば、言いわけをしなくて済むはずだ。 助けようという人も出て来るだろう。 後は、労働に立ち向かっていくだけだ?

報道者に関する報道と接して/合掌・47

何ごともなかったかのようだ。 うるさいだけのニュースは一段落? 街はただ明るく、笑い声が無闇と届く。 あなたは何処にいる? 大切なことを届けようと、今も立ち、歩き続けている姿が消えない、消えはしない。

罠としての暗闇/この領土で・360

暗闇であることは知っている。 では、どうする? 答えは、シンプル、あたりが暗ければ自ら発光していく、これである。 他に何かあるのだろうか? もっとも発光して、見つかってしまっては元の木阿弥なのだが。

顔の見えない電話をする/今もメディア論・3

面と向かって言うべき案件をメールしてくる人が。 まるで、1か月もの間、履き続けた靴下のよう。 存在がうるさい。 しかも、臭い、見るのもうんざり。 一読し、何のことはない、わたしは電話をかけたのだった。

商店街を歩く高齢者見習いの弁/些事の日々・111

靴屋でないのに、店頭でナース・シューズを売っていた。 実は看護師はよく動くのでシューズが丈夫。 しかも、履きやすい。 「一般の方にも利用していただきたくて」と主。 専門家の道具を上手に暮らしへと思う。

踊る脚/月下の貧乏人・33

月夜に片脚だけの爪先立ちになる。 痛いものの、「構うものか」。 巧みにクルリと回ることはできないと分かっている。 「でもさ、たまにゃあ、浮かれたいもの」 寒さを超えた痛い冷たさの中、夜空を愛でていた。

話を聴く/言葉・80

何を話されても言いわけに聴こえる場合が。 一方、ポツリと吐かれた言葉に説得力があるときも。 その距離。 今や死語となった誠意が、にじみ出てくるかどうかの違いにあるのだろう。 顔を上げて話を聴いていた。

武器よさらば2015/この領土で・359

税金で武器が賄われていく? どんどんと、ジャンジャンと? 税金をおさめる日本人総体が、戦犯に? やけくそになり、外に出てみれば、どこからか銃弾が? 日本製ではないことを祈っても、そのときはすでに――。

待っている/この領土で・358

あなたは一人ぽっちだろうか。 腹は減っていないか、寒くはないか、痛くはないか、そも、感覚はあるか。 たった今、何を感じ、動けるのか。 わたしたちは一人ぽっちみたいだ。 眠れるか、のどは乾いていないか。