生老病死――。
老・病に対して、実は医療は無力という。
が、生や死に対してもどうなのだろうか。
そこを見直したところから始めないと、また切り刻むことをしでかしやしないのかと。
勘弁して欲しいばかりだ。
いないいない、バア/身体から・158
他者はいない、いるのは自分だけ。
ただ、どうなのだろう。
我は他者なりと喝破した人もいるし、実感できることでもある。
あるのは、この身体、そうして脳に心。
自分のものだなんて、どうして言い切れるのか。
満足できない2019/この領土で・577
喜びを分かち合う。
人と人とが、自然と助け合う。
そうした営為に唾を吐きつけられたと同様の情勢だ。
満足できない、満足できない、満足できない。
自分の小さな成功だけでは、満足できないのではないのか。
これからの毎日/老道・131
そりゃあ長生きはしたい。
とはいえ、とらわれると、それだけで命が縮むかのよう。
むしろ、周囲から認められるだけで満足できる日々を。
ただ、先がある。
大切なことを教えてくれるような親しい人が周囲にと。
朝には目覚めよう/暮らし・45
家賃は払えて、家族と安穏と暮らしていく。
それができれば幸運だし、僥倖だろう。
実は何ともならないことは、多い。
何とかしようとすること自体、無理であるし、無茶・無謀のときも。
が、明日も目覚めよう。
皆、今夜は憂うつ?/当世労働者覚書・110
自分のミスはせこく、巧妙に隠す。
そのくせ、人のミスは細かく探し出していく。
それならまだしも、人を平気で嘲笑う。
ミスの大きさ・深さ・広さは桁違いなのに。
そうした輩がいるのである、明日からはまた。
飛び上がった/犬と・2
飛び上がった。
「凄いな」と想わず。
実は飛び上がって、タッチスイッチを押し、自動ドアを開ける犬を視たのである。
「もう外に行きたくて仕方ないのよ」と飼い主。
なるほど確かに、犬もまた家族なのだった。
※視たとき、わたしの気分もまた、飛び上がっていた。
昔、飼っていた柴犬も、よく飛んだことを想い出すばかり。
屋外へ/夏2019・7
屋外にいるだけでいいときがある。
例えば、雨に打たれてもプールで歩けるのなら。
いっそ涼風が全身にやって来て、シートの上で居眠りし始めたとき。
お金と欲情は随分と遠い。
結果、屋外の愉しみは代え難い。
敗戦の日に/この領土で・576
暗闇を明らかにするのは光ではない。
照らせば暗闇は消えてしまうだけだ。
自我だけでは食べられない上に、呪ってみても結果は変わらない。
ただただ暗闇の中だ。
が、うっすらと視えて来るものがあるのだった。
名前どころか、顔も忘れた/夏2019・6
若い女性だとか。
ぶかぶかファッションで笑顔が反抗の証、しかも口から唄が。
「昔、出逢ったよなあ」と写真を視ながら。
が、今のその人も、昔のその人も想い出せない。
台風の被害がないことを願うばかりだ。
Brian Blade & The Fellowship Band - Within Everything (Audio)