深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

日々のサスペンス劇場【殺意と涙】編/この領土で・300

「ぶっ殺してやるっ」
満員電車が揺れたとき、男の口からもれた言葉には酒の臭い。
目は充血、両手は震えていた。
ほどなくして駅に停車、男も、わたしも押し出されてしまう。
男は呆けたように泣き出していた。