深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

気品が漂う/彼女・23

彼女はコーヒーを一口だけ飲む。
そうして、カップをテーブルに置く。
その折、麻痺した左手をしなやかに庇う。
身体を静かに叱咤するかの如く振る舞い、こう言った。
「もう1人の自分が生まれ始めているのよ」