2018-03-05 届け出る/些事の日々・254 朝、女性がさっさと歩いて行く。 すれ違う少女が気づく、そうして拾い、踵を返す。 すでに女性は遠い。 早足だったが追いつかず、走り出す。 手袋を無事届け終えた少女に、女性は取り乱しつつ深々と頭を下げた。