2019-03-04 ある夜の出来ごと/歩く・55 床についたときのことだ。 「あそこを歩いている」といった感覚にとらわれた。 あの路上をたった今、歩いているのだと。 そうであってもおかしくはないと感じ入っていたのである。 その夜、眠りは素早く訪れた。