2012-11-24 湯という至福/この領土で・29 露天風呂に、震えて向かう。 冷気に包まれるものの、湯は熱く、一気には浸かれない。 身をどうにか沈め、息を大きく吐く。 そこかしこからも唸り声。 呆けた爺さんが、大きな手のひらで湯面を打ち、笑っている。