深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

夜空の輝き/月下の貧乏人・41

夜の遅いバスに乗っていた。
南から北へと向かっていたのだ、唄を脳髄で鳴らしながら。
展望?
ありゃあしないさ、あったら化け物だよと、唄に言葉が被さる。
そのくせ、乗客たち同様、月を眺めていたのだった。