電車で座った。
通勤の時間帯にだ。
グルリを見渡せば、みな、うつろに、真顔で、あるいは普通に、小さな画面に向かっているのだった。
窓の外には富士山。
新聞をめくるように風景の変転を愉しもうとしていた。
【今さらおもてなし/今日も少しだけ】
誘う、招く――。
大切なことだ。
それこそ、おもてなし。
あはは、裏ばかりとか言いたいのではない。
他者を誘い、招くことによって、親和力が生まれる。
相手とウマが合えば、関係はより深まるだろう。
が、現状はどうか。
悲しむべき事態だ。
ためがなく、誘うことはできず、招くことさえ憚れるのだったが。
はてさて。
できるところから、やっていくしかない。
それしかないのだから。
どうか、今日も、ご無事で。
【追記/「いやはや」】
もはや、左右ではない。
上下でしかないだろう。
そう痛感している。
佳き日々を。