「軍隊が必要」だの、「ズボンはパンツ」だの、焼肉・餃子を喰いながら嫌韓・嫌中発言だの、「憲法は変えろ」だの、この耳も哀れ也。
煽る煽られる双方、同じ種族。
核が単なる脅しならいい。
まずの呼吸法をと。
【話しかけられる/今日も少しだけ】
「これ、いいですよね」
電車で座っていたとき、隣の男性から声をかけられた。
鞄にマンガ本をしまい始めたタイミングを、見計らっていたのだろうか。
あまりなかった体験だけに、わたしは、「あ、はい」と曖昧な返事を。
彼は、穏やかに言った。
「ぼくも読んでいるんです」
低いが、よく通る明るい声。
モヒカンとなった高校生が、老女性教師との競演後、彼女の手を取り高々と上げたシーンが、脈略なく甦った。
その話を、しようかどうしようかと想っているうちに、利用駅なのだろう、彼は西荻窪で下車を。
わたしは、軽く会釈をした。
話したかったが、後悔先に立たず。
わたしも2つ先の利用駅で電車を降りた。
「寒いというより、痛いよな」
が、何だか足取りは軽く、温かい心持ちだった。
マンガ『ブルージャイアント』は、アニメ映画として、今年上映されるそうだ。
「彼も視に行くのかな」
どうか、今日も、ご無事で。
【追記/「いいなあ」】
キンクスと言えば、貼り付けた唄も忘れられない。
♪ぼくは世界一肉体的な男ではない
彼女に抱きしめられると背骨が折れそうだった
ああ、ぼくのローラ
ローラと言ったって、ヒデキのローラとは違う。
何たって、ローラは、実は男なんだもの。
いや、本当のところ、どうだかは知らない。
半世紀以上も前に作られた唄。
「あっ、合唱しているな」
いかすぜ。
佳き日々を。