ようやく迎えた春3月、みながみな、桜へと視線を向けているのだった。
今年は、格別である。
いや、今年も?
とはいえ、足もとなのに、小さな花たちは、見向きもされていない。
春空だもの、あくびを1つ2つ。
www.youtube.com【桜の日々/今日も少しだけ】
爺さんが、いた。
桜並木に。
車椅子に座ったうつむく婆さんに、一生懸命になって、スマホの画面を見せていた。
すると、婆さんは、素っ頓狂な声を出す。
明らかに笑顔だとは分かった。
わたしは、「ああ、そうか」と。
気づいたのだった。
首を上げにくくなっている婆さんに、爺さんは、スマホで撮った桜を見せていたのである。
どうか、今日も、ご無事。
【追記/「さてっと」】
夜。
賃労働のかつての仲間たちと食事を。
談論風発。
いやあ、解放っていうのは、いいものだ。
佳き今日を。