分かりきったこと。
実はよく分からないところがある。
しかも、大きな不安にいたっては、不安であること自体が、不安を加速させていく。
分かりきったことと、大きな不安の狭間。
捨ててしまっていいのではと。
www.youtube.com【生贄の人?/今日も少しだけ】
ルキノ・ヴィスコンティの映画『ベニスに死す』。
タッジオを演じたのは、ピョルン・アンドレセンとか。
日本でもアイドルとして、人気があったようだ。
ほぼ覚えていなかったが。
実は、その後の人生を描いたドキュメンタリー映画『世界で一番美しい少年』が、少し前、劇場で公開されていた。
「観てみるかな」
www.youtube.com ただ、何故かふと、「どうしようかな」と想っているうちに、上映は終わっていたのである。
それが、なんと、図書館から借りることができたのだった。
「へえっ」
早速、観たが、感想は、「すさまじいな」のひと言か。
母の死を含めて。
何より、性の生贄みたいな。
ドキュメンタリー映画自体は、暗澹たる内容だ。
ただ、スタイリッシュに描かれており、つい観ていたのである。
さて。
さてもへったくれもないが、さてか。
ドキュメンタリー映画の中で、ピョルン・アンドレセンは、次のようなことを言うのだった。
こうだ。
「(ヴィスコンティからの指示は)行け、止まれ、振り返れ、微笑めだった」
なるほど、そうだったのだろう。
演技よりも、存在というわけだ。
アイドルの基本。
そこで、「ああ、そういうことか」と。
『ベニスに死す』こそ、当時のピョルン・アンドレセンを知るためのドキュメンタリー映画で、『世界で一番美しい少年』はその予告編、ないしは、よくできた映画ではないのかと。
もちろん、その逆も言えるのだろうが。
ともあれ、老いた美しい少年の佇まい。
今もなお、今こそ美しい?
生き延びてきただけ。
どうか、今日もご無事で。
【追記/「終わったが、終わらないな」】
2日から始まった賃労働。
どうにか切り抜けた。
明日は、久しぶりの休み。
とはいえ、その後も賃労働は続く。
佳き日々を。