この国の朝は、小さな戦。
それでも、そこらにゴミは捨てない。
足・脚を前へ前へと運ぶ。
無意識は急いでいるが、効率を意識はしている。
つまり、小競り合いに巻き込まれないよう、注意しているということだ。
【棄民が基本の国/今日も少しだけ】
フィリピンで、ご高齢の方が言った。
「また、来なさい」
日本語だった。
フィリピン・中国の残留邦人を追った映画『日本人の忘れもの』でのことである。
棄民。
戦中から3・11へとつながる、この国の在り様。
何も変わっていない。
驚いたのが、当の日本で国籍を認めないにも関わらず、フィリピンでは認めるという動きがあることだ。
「えっ、あのフィリピンで?」
実は、元首相が卒業したらしい大学で、高校生・大学生らが、映画の上映会を開いたのだった。
難民があふれているが、事態は対岸の火事ではない。
この国で今も続く、冷酷な棄民政策。
婆さん爺さんたちになってしまった人々の、父母の国・祖国への想いに、「泥を塗り続けているんだよなあ」。
それでも、捨てきれない想い。
当然だろう。
日本語を話せないという中国でも生きてきた人々の、日中友好の想いもまた、胸に迫ってきたのだった。
1日遅れの合掌。
どうか、今日も、ご無事で。
【追記/「眠いなあ」】
気温が高くなり、睡魔に襲われる。
もっとも、毎々睡眠不足なので、眠いのだったが。
佳き日々を。