2016-11-30 まだ生きている/老道・41 もうすぐお別れのときだ。 彼女は、彼の顔を視てから、その手を取る。 そうして、手を、自分の性器に持って行くのだった。 彼の閉じ続けていた目は一瞬、動いたかのよう。 夜には早い時間帯、居間は静かだった。