どこで聴いたか、忘れた。
女性が言ったのである。
「70歳近くにもなって、まだ何もできていない」と。
わたしは、「それでいいんじゃね」と想った。
だからこそ、生を捨てずに、何とかやっていけるのだろうと。
【幻視だなんて/今日も少しだけ】
幻視。
わたしには、ない。
が、アルコール中毒などで、あれこれ視るという。
人口に膾炙した話か。
実際は、難儀なことだろう。
わたし自身は大昔、何人かに襲われる夢を視て、ガバッと起きた記憶があるのだった。
ちなみに、情けない人がいた。
しかも、弱い。
そのくせ、我欲まみれ。
できるだけ近づかないようにしてきた。
が、自分のそれを、さらけ出せるか、どうかのほうがポイントである。
我欲は必要ないが、情けなさや弱さは、さらけ出す必要があるときも。
幻視。
この世のすべてが、それなのではないかと。
戦禍に想う。
どうか、今日も、ご無事で。
【追記/「からだだよなあ」】
からだ。
おろそかにするわけにはいかない。
結局、からだなのだ。
心も脳も、からだという肉の船に乗っているのだったが。
佳き日々を。