深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

求められている舞い/天下の太極拳野郎・26

太極拳を、両性具有・天地創造の舞いと指摘した方がいた。
そうなのだろうな。
踊っているとき、性は消えている。
しかも、無に近くなっていて踊っているのだから、天地創造と言えなくもない。
ともあれ、舞う。

▲『市民農園』(写真)
せこい農園。
が、みな、愉しんでいる。
ただ、このご時勢だ。
「盗っていく輩が増えちゃってさ」とか。

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【ヴェルヴェットの奇跡だってさ/今日も少しだけ】
 昨夜のことだ。
 NHKで放映された『ヴェルヴェットの奇跡/革命家とロックシンガー』を視た。

www.nhk.jp 涙が自然と溢れる、あふれる――。
 番組の惹句を、そのままコピペしておきたい(適宜改行)。

 ソ連に軍事侵攻をされながらも20年間、抵抗を続けた国・チェコスロバキア
 人々は長く暗い冬の時代を耐え、1989年「ビロード革命・ヴェルベット・レボルーション」を果たす。
 その陰には、革命と同じ名を持つアメリカのロックバンドの存在があった。
「ヴェルヴェットアンダーグラウンド」である。
 すべての始まりは、革命家がそのバンドのレコードを手に入れたことだった。
 音楽が、時空を超えて世界を変えた奇跡の物語である。

 革命家とは、ヴェルベット・レボルーションの立役者であり、後の大統領となるヴァーツラフ・ハヴェルだ。
 たいした方だ。

 アメリカ滞在時、入手したレコードにヴェルヴェットアンダーグラウンドがあったという。
 あの音を聴いて、「澄み切っていた」とも感じていたとは。
 さすがに、劇作家だけはある?

 後年、彼は、ホワイトハウスに招かれた際、クリントン大統領に、ルー・リードの唄をリクエストしたという
 生のルーを聴く。
 うれしかったことだろう。

 ふと、ドイツのメルケル前首相が、退任式に臨んだ際のことを想起していた。
 何と、ニナ・ハーゲンの唄を、送別曲に選んだのだった。

 ちなみに、番組の中には、チェコの国営放送もついに、反ロシアにといった内容も描かれていた。
「NHKが放映するとは」と、苦笑したものである。

 それにしても、ロックとは、戦争はもとより、革命とも関係が深かったのかと、あらためて痛感を。
 日本のロックスタイル・ソングとは、あきらかに違うのだ。

 友人の1人は、メールに記してきた。
 こうだ。

 チェコ、希望ですね。
 バタフライ効果、言い得て妙。
「美しい革命を育んでいきましょう」
 言葉が生きていました。
 ルーのゲイの道は表現の道。
 自由というか、弾圧偏見との闘いなのですね。
 自由であることは闘い続けることなのですね。
 自由は厳しきもの、楽なものではないのですね。
 いい歴史の1コマでした。
 いい番組でした!

 わたし自身は、ルーを聴いてきて、「よかったな」とも。
 チェコ人のすべてが知っているだなんて、日本における美空ひばり並、すごいことだなと。

 ともあれ、たまげた。
 ソ連に抵抗する少女の、「わたしたちは丸腰」といった言葉が耳にこびりついているのだった。
 翻訳された言葉を読んだのだから、目に焼き付いているか。

 ウクライナとの差を、否が応でも感じていたのである。
 いい悪い・損得・好き嫌い等ではなく、チェコの国民たちのとんでもなく素晴らしい姿勢にだ。
 しびれて当然か。

 どうか、今日も、ご無事で。


【追記/「素晴らしいなあ」】
 ちなみに、名誉回復されるまで、掃除などの賃労働をしていた、五輪の体操選手もいた。
 ベラ・チャスラフスカ選手である。
 筋を通したわけだ。

 その映像にも、喜ぶことができた。
 ガキのころの五輪の放送で、外国人選手にもかかわらず、両親が夢中になって応援していた記憶もある。

 ともあれ、ベラ選手は、コロナ禍にもかかわらず、東京五輪を強行した連中とは雲泥の差だったのだ。
 素晴らしい人は、いるのだ。
 佳き日々を。