深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

手を想い出す/令和四季派・20

寒くなってきて、春先の情景を想い出す。
桃の花が咲き始めた晴天の日。
爺さんが木にもたれかかり、気持ちよさそうに座っていたのだ。
目を瞑っている傍らには、カップ酒。
手が、ゆっくり伸びていくのだった。


※その後、爺さんを視かけない。
 元気でいるだろうか。

▲『枯れ葉』(写真)
土の上の枯れ葉。
コンクリートの上の枯れ葉と違う。
片付けられるだけではないのだった。

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【愉しみを耕す=枯れ葉と=/今日も少しだけ】
 枯れ葉の上を歩く。
 気持ちがいい。

 足裏の感触がいい。
 とはいえ、靴を履いているので、実感はそれほどではないが。

 枯れ葉の、秋らしい匂いもいい。
 空気が、冷たくなりつつはあるが、まだ爽やかなのである。

 何より、踏みしめたときの音がいい。
「この音を聴けるだけでも、幸運か」

 今日も、公園へ。
 身心が望んでいるのだった。

 どうか、今日も、ご無事で。


【追記/「ゲッ」】
 夜。
 寒くなってきた。
「これから冬かあ」

 佳き今日を。