深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

太っていた若者/車内慕情・20

「珍しいよな、優先席とはいえ中央線で座れて」
若者が近づいて来るので、悪い予感がした。
案の定、平然と隣りに座す。
窮屈この上ない。
席を立ち若者の顔を視たが、気づかない素振りでゲームに向かうばかり。

▲『樹木』(写真)
1本の木。
視続けていた。
あきずに。

www.youtube.com【忘八について⑧=孝=/今日も少しだけ】
 今日は、孝である。
 早速、辞書から。

 子が心から親をたいせつにする。
 また、そのさま。
 親につかえる行い。

 こうもあった。
 祖先をたいせつにすること。

 いずれにせよ、今も、親殺しや子殺しなどの家族に対する殺人事件がある。
 子が、親や祖先を大切にできないというわけか。

 想い出したのが、映画『万引き家族』。
「教えられることは万引きしかなかった、だから、子どもに万引きを教えた」といったシーンを想起したのである。

 赤の他人の親子風関係。
 万引きを教えられた子の役割を担っていた子どもは、別れのとき、小さな声で、「お父さん」と発語を。

 どのような親子であっても、互いを想う気持ちがあればいい。
 そもそも、親の中にも子に似た存在は息づいているし、子の中にも親もどきは蠢いているのではないか。

 いずれにせよ、強いる関係では、他者を心から大切にできないのではないのかと。
 そう体感している。
 
 どうか、今日も、ご無事で。


【追記/「えっ?」】
「どうしますか?」
 一瞬考え、「お願いいたします」と応じた。
 歯科医院でのことだ。

 要は、1本の歯を抜いたほうがいいというのだ。
 来週でもできるとのことだったが、「ええい、ままよ」と。
 怖かったものだが、存外簡単に抜けた。
 佳き今日を。