深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

今日も働く/老道・217

今日も賃労働へ。
働かないといけない状況である。
まさか古希を迎えても働いているとは。
若いときに、予感はしていたが、しかし、実際にそうなるとは、仕方なしか。
自転車に跨ったとき、「身心を整えて」と。

▲『雲』(写真)
雲。
見ていて、あきることはない。
富士がそばにあれば、なおさらか。

www.youtube.com【合掌の正月/今日も少しだけ】
 想い出していた。
 女性評論家に話をうかがったときのことを。

「被災者にかける言葉などない」
 そう、彼女はうなだれていた。
 励ましの言葉など、うつろというわけだ。

「ただ」と彼女は顔をあげた。
「ただ、ひとりだけ、届く言葉を発した方がいました」と言うのである。
 こうだ。

「美智子さんです。
 彼女は、こう言ったのです。
“助かってくれてありがとうございます”と、一人ひとりに向かって、静かに語りかけた…」

 どちらかというと、立場は真逆な方の、屈折しつつもストレートな思慕。
 感じ入った。

 そうした折、高校時代のクラスメートの医師が、ラインで報告してきた。
「羽田で処置中」と。

 何が起きるか、分からない時代は続く。
「お達者で」

 そうして、どうか、今年も、ご無事でと。


【追記/「さてっと」】
 小倉遊亀氏105歳のときの句という。
 こうだ。

 のどかなり 願いなき身の 初詣

「確かに、いい句だな」
 すでに無事を願い、祈りばかりの災害が起きてしまった。
 だからこそ、余計に響くのだったが。

 生き延びて欲しい。
 苦労などしないで。

 佳き日々を。