深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

生きていることが/映画にて・6

モリのいる場所』を視た。
モリは言うのだった、「生きていることが好き」と。
「いい言葉だなあ」
「そう、言い切りたいな」と痛感していたのである。
そう想っていなくても、言ってしまえばいいのかどうか。

▲『自転車道』(写真)
稀に、ウオーキングをしている方がいる。
ブレーキを軽くかけ、避ける。
概ね、中高年の人たちだ。
「危なくないのか」

www.youtube.com【下手について/今日も少しだけ】
 映画『モリのいる場所』のモデルは、熊谷守一氏である。

www.youtube.com 印象的なシーンがあった。
 実話らしい。

 絵に関して、こう発言していたようだ。
「下手でいい」
 何故か。
「上手は先が見えるから」
 そうして、「下手も絵のうち」と。

 このことについて、想い出したことがある。
 相倉久人さんが、「コンテストでプロ同様のステージをする完成したバンドは、デビューして消えていくケースが多い」と言っていたのである。
 鶴見俊輔氏が、下手になっていくことに可能性を視ていたことも、想い出していた。

 ちなみに、映画を視聴後、ユーチューブで本人の出演している映像を視た。
 そこでは、「何も描いていない白こそ、スケールがある」といったようなことを発言していた記憶もある。
 そうして、「人間というのは情けない、描いてしまう」と続けていたのだった。

 究極のアートとは、何も描かれていない白い紙に向かって、微笑むことなのかと、ふと。
 想像力という、人に残された最後の宝を出し惜しみすることなく。

 どうか、今日も、ご無事で。


【追記/「へえっ」】
 今日は祝日だったようだ。
 賃労働だったので、特に意識してはいなかった。
 佳き日々を。