深呼吸する言葉・ワナタベジンジンタロウ

おっさん中退・ジジイ見習い

帰ろう/マザーネイチャー・78

帰路。
原っぱに寄る。
すると、ベンチに腰掛けた中年男が、2本目の缶ビールを手にして、夕焼けを眺めていた。
落とし切れない汚れを、落とそうとしているかのような静かな風情。
帽子をとり、挨拶したかった。

▲『申し訳ないが気分もいい』(写真)
「あそこだな」
 目星をつけ、木の根元に座った。
 木にとっては、はた迷惑なのだろう。
 が、気分、何より座り心地もよかったのである。

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ストーンズの『黒く塗れ』のフレーズが。
 しびれた^^。

【トレーニングする場所/今日も少しだけ】
「街は無料のトレーニングジム」
 そうした言葉を覚えている。
「なるほど、確かに」と。

 街に出れば、階段はそこらにある。
 筋力を維持できることだろう。
 すっ飛んでくる自転車を避ける反射神経だって、芽生えさせられるかも知れない。

 ただ、「そもそも、身心が悦ばないんだよな」と。
 そもそも、火は使えない。

 では、どうする?
 林の中を歩いていたほうが、身心と向き合える。
 自分の身心と対話ができるのだった。

 何より、木々のもとだと、呼吸がしやすい。
 自由な感覚で愉しいものなのだ。

 それにだ。
 それに、いくら街が無料のトレーニングジムとはいえ、出れば出たで、やはりお金を使ってしまう可能性は高いのである。
 が、林の中ではお金もいらない。
 使うところがないのである。
 そう、実感しているのだった。

 スマホも、お金も持たないで、深呼吸。
 これである。

 どうか、今日も、ご無事で。


【追記/「さてっと」】
 ちなみに、トレーニングの今・ここの不在ぶりに、「どうなっているのかな」と。
 今・ここを愉しみつつ、なおも明日への身心を健やかにしていく営為こそをと。
 佳き日々を。