素早く無意識で、周囲をうかがう。
誰もいないと分かったのだろう、彼の口から、大きなため息が出た。
が、彼自身がため息の対象でもあったのだ。
ため息の連鎖である。
彼は顔を叩く、「何とかしなくちゃあ」。
【若いロシア人に仏教のことを教えられた/今日も少しだけ】
近隣の大学まで、チャリを飛ばした。
連続公開講座『仏教における女性』の5回目『近代日蓮仏教と女性』を聴くためにだ。
ユリア・ブレニアという方が講師だった。
まさか、ロシアの、しかも若い女性から、達者な日本語で仏教の話を聴けるとは。
何でも、ロシアにも一定数の仏教徒がいるのだそうだ。
近代というから、少しは知っているかと思えば、あはは、相変わらずの無知ぶりを自覚した次第だ。
話は、土光敏夫の母である土光登美にはじまり、小泉菊枝・松平俊子といった3人の女性を中心に進んでいった。
「戦争はいつか、終わる。そのときのために、今、大切なのは、子どもたちへの教育」
そう心して、活動していた云々の話には、響くものがあった。
何でも皇室にも法華経は一定以上に影響力があったという話。
「なるほどねえ」と。
国柱会にも触れていた。
田中智学によって創設された、法華宗系在家仏教団体である。
石原完爾は分かるが、宮沢賢治もまた、いたそうである。
ウェブで検索すると、賢治の危うさに触れられた一文も。
「そうだったんだろうなあ」
『満州少女』という本の話も出て、ふと、上田トシコの『フイチンさん』も想い出していた。
日露戦争時、軍人が神秘体験をしていたとの話には、「そ、そ、そうだったんか」とも。
ユリア・ブレニア氏は現在の学者だけに、日蓮は女性を差別しなかったものの、その限界もあると指摘していた。
要は、教義を守るなら、という枠内での肯定というわけか。
帰宅後、ウェブ検索していると、こんな一文と出逢った。
「布教活動は多くの会員を増やすことになった反面、その強引な手法から社会問題になった」
統一きょうだいのことではない。
信濃町である^^。
あ、笑いごとではない。
どうか、今日も、ご無事で。
【追記/「へえっ」】
貼り付けた加川良氏の唄。
「おっ」
昔、聴いていた唄を、パワフルにアレンジしている。
片や浜田真理子氏もまた、ていねいに歌っていた。
佳き今日を。