道を聴かれる。
近道を、繰り返し説明した。
分かったようであり、そうでないようでもあり。
腰を伸ばし、首をそらしていた。
理解した老婆の瞳には青空が映っていた?
【年金について怒る若い人たち/今日も少しだけ】
記憶力の低下。
つい先ほど、しようと想っていたことを忘れることが増えた。
「あちゃあっ」
そうした折、わたしよりはるかに若い世代の人たちの、時事放談とも言うべき番組を視た。
ユーチューブでだ。
「何故、怒らないのか」
そう言っていた。
年金額が14~15万に対してだ。
「そうか、高齢者たちの喰い逃げを怒るのではなく、その安さに対して怒れと、叱咤する若い人たちもいるのか」
新鮮だった。
背景には、自分たちの将来への不安もあるのだろう。
と同時に、さすがに暮らせない金額という認識から、哀れという想いもあったようだ。
現在、高齢者たちで、働く人は多い。
今や3割近くという記憶がある。
現実はもっと多いとにらんでいるが。
わたし自身、働いているのだった。
生きがいのために働いている云々の、まあ、広告なのだろう、記事も増えているのではないか。
「嘘こけ」
人生100年時代・生涯現役というわけか。
年金のシステムが破綻している、そのことを隠蔽する方便と想うのだったが。
それにしても、若者も生きづらいのだろう。
が、高齢者の場合も、ことは深刻だ。
そもそも、身心は弱り、賃労働の現場は少ない上に、病気は日常的だろうし、生活苦がすぐそこに待っているのだから。
何より、賃労働のために、売り渡す時間が、すでにして短いのだった。
要は、先がない。
「あはは、地獄じゃん」と苦笑をするしかない?
高齢者が、雨の日も、風の日も、台風の日も、地震の日も、出勤していく。
その姿を察知して、人々は果たして、希望は持てるのだろうか?
どうか、今年も、ご無事で。
【追記/「いやあ、大変だぜ」】
猛烈社員だった連中。
老後に、焼き鳥屋で気軽に呑むことさえ、ためらう時代。
アベノミクスの弊害は、拡大し続けるのだったが。
佳き日々を。